【剣道の声】笑われても大丈夫！人と違う勇気が強さを生む理由
本日のテーマは、先日の菖蒲稽古会で質問された「声」についてお話しさせていただきたいと思います。
ある小学生からこんな質問をいただきました。
「声の出し方を笑われました。どうすればいいですか」っていうような質問だったんですよ。
その瞬間、僕はもうめちゃめちゃ気が高まったというか、もう思わずイラッとしちゃって。
ダメなんですけどね、そんなところでイラッとしちゃったら。
その瞬間、ちょっと思わず言ってしまったのが「そいつら全員連れてこい、俺が全員ぶっ飛ばしてやる」っていう。
もう少し厳しい言い方だったかもしれないんですけど。
会場が少し笑いと苦笑いもあったかもしれませんが、包まれた後で内心、ちょっと反省しておりました。
小学生とか低学年とかちっちゃい子がいる前で、そんなことを言っちゃダメだよね、指導者が。
でもそれぐらい、もうイラッとしてしまったんですよ。
なぜ剣道で声が笑われるのか
気剣体の一致と声の役割
なんで人はそんなことで人を笑うんだろうっていうのと、そもそも剣道の一本の条件で「気剣体の一致」ってあるじゃないですか。
つまり気持ち、技、体の動きが一つになった瞬間に一本になるわけですよね。
その中の「気」っていうのは、声が重要だと思うんですよ。
何も声を出さずに心のエネルギーというか、立ち合っただけで伝えるエネルギーもあるとは思うんですけど、それだけで威圧するってめっちゃ難しいと思うんですね。
そんなの僕でも難しいし、できてるのかどうかもよくわかんないし。
でもそれの一つの表現として、声を出すってめっちゃ大事だと思うんですよ。
裏声で叫んだ小学生の実例
それなのに声を出した子が笑われる。
だって剣道で一番最初に習いません？「面」って大きな声を出せとか、「やー」って声を大きく出せって言われるじゃないですか。
なんでその声を出したことに対して、出し方で笑われないといけないのか。
ふざけてたら別ですよ。一生懸命やってるんでしょ？
意味がわかんないなっていうふうに思っちゃったんですよね。
で、どんな声出すんだろうっていう。
質疑応答とアドバイスが終わった後に聞いてたんですけれど、裏声のタイプだったんですよ。
どっちかというと叫ぶみたいな感じで、周りは地声で「やー」って言ってるのに対して、一人だけ「キャー」って裏声で言っていたから、周りと少し違う声の出し方をしていたから変だと思われてしまったんじゃないかなって。
勝手な予測ですけどね。
声の出し方より気持ちが大切
僕はその質疑応答の中で2つの声を出して見せたんですよ。
一つは、優しい地声で、例えば不審者から逃げる時に「やめて、追いかけてこないで」って言いながら逃げないじゃないですか。
もう本当に怖い人から逃げる時って「キャー、助けて」じゃないですか。もうめちゃめちゃ叫びますよね。
それを実際に見せた時に、どっちの方が声大きかった？
それを剣道に置き換えてみた時に、優しい声で「やあ」っていうのと、もう一つの逃げるような声で「キャー」って叫んだ時、どっちの方が気合が十分に見えますか？怖いですか？っていうのを見せたんですよ。
そしたらやっぱり後者の方が、大きな声出し、響くし、気が出てるよね。
本当に逃げる時の声とか、それを逃げる時の気をそのまま威圧に変えて相手にぶつけるんですよと。
声を変える実践的アドバイス
不審者から逃げる声で教えた理由
そしたら多分不審者もそれだけ大きな声を出されて逃げられて「助けて」って言われたら怖いですよ。
だって他の人から注目されちゃうんだもん。
それと同じことだよねっていう話をしたんですよね。
だからそのままでいいんだよと。笑われても、とりあえず大きな声を出すことはいいんだよって伝えました。
あとそのチーム、これはちょっと一人で解決することは難しいかもしれないけど、指導者の先生来てると言ってですね。
そしたらお父さんの方を見てね。お父さんおるんかい、お父さんが指導者なんかいと。
会場全員で声を出した瞬間
そういう環境をまず変えるのが大事なんで、みんなで声出す練習してみようよっていう雰囲気にさせるのが大事だよっていう話をしました。
だから実際にみんなで「せーの」って言うんで、「やー」って言ってねっていう感じで、「せーの、やー」って1回見せるんですけど、だいたい1回目じゃ出ないんですよ。
「全然出てないよ。もっと本気で不審者から逃げるような声出してみ」って言って2回目やったら、めちゃめちゃ大きな声出したんですよ。
環境づくりが子どもを守る
だからみんながそういった声を出していいんだよと、叫ぶような声でやりましょうっていう雰囲気をしたら、その一人が目立つっていうことがなくなるし、そもそもそれっていいことなんだから、みんなでそういう声を出していきましょうっていう雰囲気づくりをするのが指導者は大事だよっていう話をさせていただきました。
人と違うことをすると叩かれる理由
挑戦する人が非難される社会背景
ちょっとね、ここで思うのが、改めて思うのが、なぜ人と違うことをすると叩くのか。ですね。
ここが僕の中で一つ思ったポイントなんですよ。
ちょっとイラッとしたポイントで、声だけじゃないと思うんですよ、これは。
何か新しいことに挑戦する人だったりとか、なんか自分とは違う意見を言う人、一歩前に出る人、みんななんかこうやって後ろ指を刺されるというか、叩かれるよねっていうこと。
僕のYouTubeもそうですし、みんながこう就職活動している中で「俺は起業するんだ」って言ったら「そんなの成功するわけないじゃん、安定つけよ」っていう考え方になると思うんですね。
ガリレオから学ぶ歴史の教訓
なんか昔あったじゃないですか、ガリレオ。
ガリレオの時代、ガリレオが地球が丸いと、そして地球は動くと主張した時に、異端審問にかけられて判決で異端説と断定されて終身禁錮とされたらしいですよ。
そしてガリレオは生涯自宅謹慎のまま人生を終えたと。やばくないですか、これ。
で、船、航海した大西洋の果てには底があるみたいな感じで、要は向こうまで行っちゃうともう落ちてしまうみたいな、一周回れない。
今の考えじゃありえないじゃないですか。
そんな感じで新しいことを言ったりとかすると、人は「はっ」ていう風になるわけですよ。
理解ができないことをすると、そうやって叩かれたりするのは過去これまでもそういう風な歴史があると。
羨ましさと自己肯定感の関係
人が人を非難するときに、おそらくそこには羨ましさとかがあると思うんです。
「すごいね」って言えない自分の小ささ、自分もあんな風にやってみたいっていう願望、それを素直に言えないから、自分もできないから、笑ったりとか叩いたりとか。
でもそれ笑ったところで何も変わらないし、むしろ笑われた側が強くなっていくと思うんですよね。
自分らしく生きるための心構え
笑われても貫く勇気の持ち方
僕の場合ですけど、叩かれたら「いいよ、叩いとけよ、見とけよ」って思って、僕は頑張れるタイプなんですよね。
でもそういうふうにならない子もいるし、本当に嫌だって思って剣道やめちゃう子もいると思うんで、ここは剣道界がもっと前に進んでいく方向になっていったらいいなっていうふうに思います。
応援してくれる人に全力で答える生き方
もう僕は気にしないようにしてるんですよ。
俺は俺だからっていう。人から何叩かれようが別にその人のことは気にしないと。
応援してくれる人に全力で答えるっていうスタンスでいいじゃんっていう風に思うんですけど、やっぱりそういう考えに小学校の低学年の子とか絶対わかんないし、そういう思考にならないじゃないですか。
「声出しちゃダメなんだ、なんか笑われるし、何か言われるし、出さないでおこう」ってなるじゃないですか。
だから僕はね、もう本当にそれがかわいそうだなと思って、ちょっと強くね、ちょっと気持ちが入りすぎてしまいましたというお話でございます。
剣道も人生も、違いが美しさを生む
だからこの放送では一つだけね、心に留めておいてほしいなって思うのが、人と違うことをする勇気を持ってほしいということですね。
笑われたっていいじゃないですか。だって笑う人はその勇気を出せなかった人だからですね。
剣道の声も、勉強のやり方も、生き方も、みんな違っていいと思うんですよ。
全員が同じ声を出してたら試合会場つまんないですよ。響き合う声があるから美しいじゃないですか。
だから裏声でも低い声でも、自分らしく大きな声を出せばいいと思います。
それがあなたの気になると思います。
そしてそれが剣道だけにかかわらずですね、人生においても挑戦を広げていくというか、皆さんの可能性を広げていくと思います。
まとめ
- 声も人生も、自分らしさが一番強い
- 剣道の声は「気剣体の一致」の中核、出し方より気持ちが大事
- 人と違うことをする勇気こそが、自分を強くする笑う人は挑戦できなかった人、応援してくれる人に全力で答えよう
今日の話が、あなたの一歩を後押しできたら嬉しいです。
自分の声で、自分らしく、叫んでみてください。自信持って、自分らしく貫いていきましょう。
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