打たないようにして打つ極意|梅ヶ谷選手から学ぶ静と動の使い分け



学べること
梅ヶ谷選手の技術分析、別れ際の攻防技術、静と動の使い分け、フェイント活用法、試合での心理戦術など、実戦で即活用できる剣道の極意を習得できます。
読者対象
- 中級者以上の剣道愛好家:技術向上を目指す段位保持者
- 指導者・コーチ:選手への指導法を学びたい方
- 大学生・実業団選手:試合で勝つための戦術を身につけたい競技者
剣道における「打たないようにして打つ」とは
本日は「打たないようにして打つ。打つようにして打たない」という剣道の極意についてお話しします。
最近の試合観戦で、改めて「この選手は本当に上手いな」と感じた選手がいます。
それが梅ヶ谷選手です。
玉竜旗での活躍、大学時代から現在の実業団まで、常にトップレベルで戦い続けている選手として、皆さんもご存知でしょう。
梅ヶ谷選手の最大の特徴は、狙うポイントが極めて巧妙だということです。
「そこで打つのか!」と思わせるような、完全に相手が気を抜く瞬間、気を張っているのに打たれてしまう瞬間の作り出し方が抜群に上手いのです。
別れ際の技術|相手の心理を読む攻防
つばぜり合いからの別れ際戦術
特に大学時代の剣道を見ていただきたいのですが、当時はつばぜり合いの時間制限や別れ際のルールが今ほど厳しくありませんでした。
つばぜり合いをどれだけ長くしても問題なく、別れ際を狙うことも自由でした。
梅ヶ谷選手は自分から別れようとしないのが特徴的です。
相手の近くで、腕を曲げた状態をキープします。
腕を伸ばしてしまうと相手から打たれるリスクが高まるため、腕を曲げた状態で近距離を保ち、相手が嫌がって別れる瞬間に合わせて別れるという作りを何度も繰り返します。
「打って下がる」の技術的ポイント
この別れ際の狙い方も秀逸です。
相手が本当に下がろうとする瞬間に、自分が打って下がるという感覚です。
ここで重要なのは、「下がりながら打つ」のではなく「打って下がる」ということです。
彪進会でも何度もお伝えしていますが、引き技で「打ちながら下がろう」とする人が多くいらっしゃいます。
しかし、別れ際は絶対に打って下がらないと、相手が下がっているため技が当たらなくなってしまうのです。
静と動の使い分け|強弱がもたらす効果
構えの静と攻めの動
全日本選手権などの映像を見ていただくとわかりますが、梅ヶ谷選手は綺麗に構えるのが特徴です。
常に足を使って攻め合いをするのではなく、構え合っている時と、大事なポイントで足を使う時の強弱がしっかりしているのです。
私のように常に動き回る(動きすぎなくらい動いている)スタイルとは異なり、
構えている時はそこまで足を使わず、相手が入ってこようとする瞬間に後ろにさばいたり前で詰めたりするという選択的な動きが特徴的です。
フェイントを駆使した攻め崩し
相手が避けている瞬間、自分が攻めかって避けている瞬間にはすごいフェイントを使うのも梅ヶ谷選手の特徴です。
この静と動がはっきりしている点が素晴らしいのです。
- 静の部分:構えている時は止まっている感じに見える
- 動の部分:相手の手元が上がると、途端にフェイントや実際の技で攻め崩す
フェイントだけで終わる時もあれば、フェイント中に相手が打ってきたら絶対に打ち返す。
相手の竹刀を払ったり小手を打って払ったり、面でちょんと触った後に押さえて打ったりと、相手の竹刀を制圧することも多い印象です。

技術の多様性|ストレート技との使い分け
コンパクトな面打ちの威力
フェイントばかりかと思いきや、結構ストレートの技も多用します。
特に溜めからの思い切った面があります。
その面打ちは結構コンパクトですが、足から出るため、すごい伸びがある面打ちになります。
このように本当に強弱がしっかりしている選手が梅ヶ谷選手なのです。
一本取った後の守備技術
大学時代に「攻める方」と「防御する方」の練習を徹底的に行っていることから、一本取った後の守り方も非常に徹底しています
- つばぜり合いを少し長めにする
- 相手が下がろうとするところでも自分から絶対下がらない(時間や空気に関係なく)
- 技を狙いながらも、相手が来るところは徹底的に足で潰す
- 手だけで避けることはほぼなく、足で潰し、足でさばく
- 基礎のところをわざと空けておいて、技を出しながら相手に当たっていく
身長別剣道スタイルの分析
長身選手と小柄選手の戦術比較
身長が高い選手であれば、こういった剣道スタイルは比較的主流で多く見られます。
しかし、小柄な選手はどちらかというと足を使う戦術が多い傾向にあります。
例えば
- 西村先生(熊本県警):相手を引き込み、後ろに退きながら前に行く足さばき
- 勝見先生(神奈川県警):結構足を使っている印象
- 内村先生:大事なポイントだけで足を使い、基本的に攻めが強い
警察剣道との違い
警察の先生方は基本的に縦のラインをしっかりして攻めが強い特徴があります。
打ってからさばいたり、相手が来る瞬間に手元が上がったりはしますが、「振って振ってフェイントして」という感じはあまりないですね。
梅ヶ谷選手は構え合っている時はそこまでフェイント系を使わないものの、自分が攻め崩した時に逆胴を打ったり、上下のフェイント、面のフェイント、逆胴のフェイントで相手を揺さぶり動かすという動作が特徴的です。
今後の剣道に活かすべき技術要素
強弱の重要性
この静と動の強弱がはっきりしている点で、警察の先生方と対戦しているような印象があります。
私も身長が小さく(梅ヶ谷選手より全然低いですが)、これから戦っていく上で、この強弱の作り方をもっと意識していかなければならないと感じています。
ずっと動いていたり、ずっと技を出していると強弱がなくて一本にならないことがあります。
そのため
- 相手に打たせない中で構えもしっかりする
- 狙うポイントはしっかり狙っていく
- 攻め崩した時は相手が嫌がるような行動をする
- 下がった時は技を出しながら相手の竹刀を制圧する
勝つための執念ある試合展開
相手が嫌がるような試合展開をしながら、教材をしっかりし、ここぞというところで技を出せる試合展開が今後必要になってくると思います。
ただし、重要なポイントはただ構え合っているだけではなく、相手が来る時はしっかり足でさばくことができているということです。
強弱を意識しながら、相手に打たせないような試合展開もしながら、相手の下がる瞬間や、ここぞというところでの「ずるい」と言われるようなポイントで技を狙っていく。
そういった勝つための執念ある試合を私も意識していかなければならないと感じています。
体力温存と効率的な剣道
昔はスピードや足さばきだけで勝負できていましたが、動き続けると後半で体力が持たなくなってきます。
この強弱を意識することによって、相手に圧を与えながら嫌がるような剣道をしていければと思います。
梅ヶ谷選手の剣道を参考に、ぜひ試合映像をたくさん見てみてください。
「打たないように見せて打つ」「打つように見せて打たない」という極意が詰まっています。
まとめ
記事のポイント整理
本記事では、プロ剣道家の視点から梅ヶ谷選手の技術を分析し、「打たないようにして打つ」極意について詳しく解説しました。
読者の皆さんは以下の内容を習得できます
- 別れ際の高度な攻防技術と心理戦術
- 静と動の効果的な使い分け方法
- フェイントを駆使した攻め崩しの技術
- 身長別剣道スタイルの特徴と活用法
- 勝つための執念ある試合展開の作り方
メリット・デメリット
メリット
- 実戦で即活用できる具体的技術を習得
- トップ選手の試合分析による高度な戦術理解
- 体力温存しながら効率的に勝つ方法を学習
- 心理戦を含めた総合的剣道力の向上
デメリット
- 高度な技術のため習得に時間と練習が必要
- 相手との駆け引きが重要で、経験値が求められる
- 基礎技術が不十分だと効果的に活用できない
梅ヶ谷選手の技術から学ぶこれらの要素を、ぜひ皆さんの剣道に取り入れて、より高いレベルでの試合を目指してください。
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