剣道指導の「行き過ぎ」はどこから?指導者が知るべき安全の境界線



剣道指導の「行き過ぎ」は、どこから始まるのか?
あなたは剣道の指導者として、こんな不安を感じたことはありませんか?
「この稽古、厳しすぎるかな?」「でも、強くさせたいし…」「どこまでが許される指導なんだろう?」
僕も日々、この問いと向き合っています。
今回、ある事件をきっかけに、改めて考えさせられました。
指導の一環として行った係り稽古が、中学1年生の人生を変えてしまった事件です。
この記事では、指導者として守るべき「安全と成長の境界線」について、僕の経験と事件の教訓を交えながらお話しします。
事件の概要と、2年越しに明らかになった現実
何が起きたのか? 係り稽古中の重傷事故
一昨年の10月、ある中学校で剣道部顧問による傷害事件が起きました。
中学1年生の男子生徒が、係り稽古中に突き飛ばされるなどして重傷を負ったのです。
内容はこうです。
3回合わせて12分間の係り稽古。1回目で生徒は背中から倒れ込みました。でも稽古は続行されたんです。
5分の休憩後、2回目の係り稽古でさらに攻撃を受けて、2、3回倒れ込む。そして3回目の係り稽古も行われました。
生徒は頭を打ったことによる脳脊髄液漏出症と診断され、事件から2年余り経った今も、ほとんど登校できずオンラインで授業を受けているそうです。
正直、僕がまずびっくりしたのは、事件から2年も経っているという事実でした。
裁判とか、いろいろな手続きがあったんでしょうね。
「指導の一環」という言葉の重さ
この顧問は「指導の一環だった」として、容疑を一部否認しているそうです。
きっと、毎日真剣に指導していた方なんだと思います。
日常的な指導の延長線上で起きた事故だからこそ、誰にでも起こりうる怖さがあります。
でも、結果として生徒の人生を変えてしまった。命があっただけまだよかったですが、もし亡くなっていたら…と思うと、言葉になりません。
「指導の一環」という言葉は、時に私たちを盲目にさせてしまうのかもしれません。
「厳しい指導」と「行き過ぎた指導」の境界線
必要な厳しさとは? 日本一への道のりで学んだこと
ここで難しいのが、安全面と指導のバランスなんですよ。
例えば僕たち。高校時代、中学時代もそうでしたけど、係り稽古が30分あったり、1時間あったりしました。
じゃあその稽古が「行き過ぎた指導」なのかって言われたら、僕たちにとっては必要な稽古だったんです。
日本一を取るために体力をつける。足さばきを鍛える。そのためには必要な稽古でした。
暑い中、道着2枚着て、さらに15キロの重りをつけて1時間係り稽古する。これって、熱中症になりに行ってるようなもんじゃないですか。
でもそれがあったからこその日本一だと、僕は今でも思っています。
レベル感に合った指導を見極める力
ここがめちゃめちゃ難しいポイントなんです。
何が大事かっていうと、その選手たちのレベル感に合った指導を、指導者がしっかり見極めることなんですよ。
例えば、面打って倒れ込んでしまうってことは、1回目の時点で「あ、お前体幹足りないよね」って気づいてあげる必要があります。
倒れ込ませないように、どうやって引っ張ってあげるのか。限界に行き過ぎて、熱中症で倒れても意味ないですから。
中学1年生と高校生では、体格も体力もまったく違います。大人が中学1年生を突き飛ばしたら、飛んでいくのは当たり前ですよね。
その学校や道場の目標によって、「みんなで楽しむ」のか「勝ちたい」のか、共通認識があるかどうかも大事だと思います。
力加減を誤ると、誰でも加害者になる
実は僕も、この前ヒヤッとすることがありました。
高校生にコテを打って体当たりしたんです。そしたら、やっぱり後ろに飛んでいっちゃったんですよ。
すぐに「ごめん」って言ったら、「大丈夫です大丈夫です」って言ってくれたんですけど。
もしあの一発で頭を打っていたら…と思うと、本当に怖くなりました。
力加減を誤ると、飛んでいってしまう。上から覆いかぶさってしまう。そういう可能性が常にあるんです。
だから、レベル感に応じて指導を変えていく。ちょっとずつ育成してあげる。全力でやりすぎないことも大事なんです。
でも同時に、その体当たりを感じることで「このレベルまで行かないといけないんだな」って気づくこともできる。
この匙加減こそが、指導者の技術なんだと思います。
今の時代に求められる、指導者のあり方
「昔ながらの稽古」が通用しない理由
僕が各県いろんなところに飛び回ると、「どんな稽古してるの?」って聞くんです。
「すごい厳しい稽古してる」って言うから、「どんな稽古?」って深掘りすると、すごい昔ながらの稽古をされているなって感じることがあります。
今もこういった稽古、たくさんあると思うんですよね。
でも、叩いたり、殴ったり、壁に押し付けたり。そういったものは、もう良くないんです。捕まってしまいますよ。
突き留めで押し返したりするのも、完全に故意的な行為ですよね。攻め合ってて相手が来て反応できずに「ごめん」ってなるのは分かります。
でもそれを突き留めしてる上で、さらに押し返すのは、もう指導じゃありません。
これって剣道じゃないですよね。
時代に沿った稽古と、勝たせる指導の両立
聞いた話によると、切り返しとかも指導方法が変わってきているそうです。
こっちから「100本やれ、1000本やれ」って言うのは良くない。でも、子供たちに「何本やる?」って聞いて、「50本です」「じゃあ50本やろうか」っていうのはOKなんだそうです。
県で話し合ったりするところもあるそうですよ。
だから、時代に沿った稽古をしながら、その中でどうやったら勝たせてあげられるのかを考えていかないといけない。
昔のように単純な指導では良くない。事件になってしまうというところですね。

叱ることと、暴力の違い
もちろん、厳しく叱るところはあってもいいと思うんですよ。
ダメなことはダメって言う。例えば、犯罪や悪いことをした時に怒らない指導者っていうのは、どうなんでしょう。
これ、誰の責任なのかっていうと、子供の責任でもあるけれども、「なんで見ながらそれを指導しなかったんだ」って指導者が問われるんですよね。
だから指導ってすごく難しいんです。
でも感情的な暴力と、教育的な叱責は違う。ここを混同してはいけません。
すべての指導者が心に刻むべきこと
この事件が剣道界に与える影響
やっぱりこういった事件が出てくると、「剣道って危ないな」とか、良いふうに思われないですよね。
せっかく素晴らしい武道なのに。
理不尽なこともちろんあるんですけど、それも含めていいなって僕はめちゃめちゃ思うんですよね。
でも、やっぱ指導の中で暴力、暴行、この辺りは絶対に気をつけないといけない。
指導者自身が常にアップデートする必要性
顧問であれば、なおさら毎日稽古してると思うんです。だから、力加減は分かるはずなんですよ。
故意で相手を吹っ飛ばす。力加減が分かってない。それは指導者として失格です。
「知らなかった」は通用しない時代になっています。
本当に僕自身も、これは改めて注意喚起として、自分自身も気をつけていきたい。
そしてこのボイシーを聞いてくださっている方も、そういった指導をしないように心がけていただければと思います。
行き過ぎた指導にならないように、一緒に注意していきましょう。
まとめ:行動すれば、景色が変わる
- 指導の一環でも、力加減を誤れば重大事故につながる
- 選手のレベル感に合った指導を見極めることが、指導者の技術
- 時代に沿った稽古と、勝たせる指導は両立できる
- 感情的な暴力と、教育的な叱責は明確に違う
- 「知らなかった」は通用しない。指導者自身が常にアップデートする必要がある
今日の話が、あなたの一歩を後押しできたら嬉しいです。
皆さん、この件に関してコメントあれば、どしどしお待ちしております。
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