複数の先生から学ぶときの迷い・どうしたらいい?

今日は、彪進会に参加してくれている方からのメッセージをもとに、「いろいろな先生から学ぶときの悩み」についてお話しします。
もしあなたが今、複数の指導者からアドバイスを受けていて、どの言葉を信じたらいいのか迷っているなら、ぜひ最後までお付き合いください。


参加者からのメッセージ・そこにあった「盆踊りみたいな避け方」という言葉
実は、彪進会の参加者から、こんなメッセージをいただきました。
その方のお子さんは、私の教えとYouTubeでの足さばきトレーニングを頑張ってくれていたんです。
中学校とは別に所属している少年団の試合で、私の打ち方や避け方を真似して試合に臨みました。
結果は勝利。そのおかげで団体戦も勝ち抜くことができたんです。
ところがです。
少年団の代表からかけられた言葉が、「盆踊りみたいな避け方をするなら、打たれて負けてこい」というものだったんです。
その反面、「一流選手の動画を見て研究しろ」とも言われたそうです。
お子さんは戸惑いました。
「梶谷先生のような戦い方がしたいのに、どうすればいいんだろう」と悩んでしまったんですね。
親御さんと先生の言葉が真逆のとき・心が揺らぐのは自然
親御さんは、こう声をかけたそうです。
「所詮、少年団はあと一年の所属。中学校の試合や部活を大切にしなさい。梶谷先生を信じて、スタイルを崩さないようにしなさい」と。
これは本当に難しい状況だと思います。
指導者からは「避けるな」と言われて、親からは「梶谷先生を信じろ」と言われる。
その子の心が揺らぐのは、当然ですよね。
実は、私はこの状況を受けて、まず自分が反省すべきことがあると感じています。
私が反省していること・避け中心の剣道への向き合い方
本来であれば、避けを中心とした剣道をしていても、批判されないような強さと論理を確立しておくべきでした。
それができていないから、その子が怒られてしまった。そこは私の責任だと思っています。
ですから、このお返事をする前に、まずお詫びをしたいんです。
迷いを解く鍵・「信じる先生」を自分で選ぶという覚悟
複数の声を聞く中で、誰を信じるか決めるのは「自分」
ここからが大事な話なんですけれども。
私が思うのは、所属している先生を信じることが最優先だということです。
ただし、それは「その先生が中学校の先生なのか、少年団の先生なのか」という問題ではなくて、「自分自身がこの先生から学びたい」と思った人を信じて学ぶことが大切だ、ということなんです。
彪進会は、あくまでも補助的な役割だと考えています。
稽古会で私が伝えているのは、「強くなるための思考」や「学んできたこと」です。
ですから、いい部分があれば取り入れてもらいたいし、必要ないと思ったら全く取り入れなくていいんです。
私自身の経験・複数の先生とどう向き合ってきたか
実は、私も同じような経験をしてきました。
中学校のときは中学校の先生を、高校のときは高校の先生を、本当に信じて頑張ってきたんです。
高校の先生からは、「高校時代は俺のことだけを信じてやっていけ。でも大学になったら大学の先生を信じて頑張っていけ」と言われました。
その背景にあったのは、「どうすればいいのか」「どうしたら負けてしまうのか」という思考力を身につけてもらうことだったんです。
高校の先生の手から離れても、自分で考えられる力を持つ。そのために、いろいろなことを教えてくれていたんです。
憧れの選手を真似しながら、先生のアドバイスを受ける
当時の私にも、憧れの選手がいました。
高鍋先生の面打ちを真似してみたり、西村先生や内村先生の小手打ちを真似してみたり、内村先生の稽古に対する姿勢や声の出し方を真似したり。
そういうことをしていたんです。
それに対して、先生からアドバイスをもらうことは全然いいんです。
ですから、例えばこういう考え方で、こういう打ち方をしています」と自分なりの理論を持って先生に言えるなら、先生も「なるほどね」と聞いてくれる可能性が高いんです。
もちろんアドバイスをもらうかもしれない。
「こういう考え方もあるんじゃないか」という視点をもらうかもしれません。
でも、「こういう剣道がいい」「こういう剣道がダメ」という判断は、強い先生ほどしないと思うんです。
一流選手の動画も「自分なりの根拠」を持って学ぶ
少年団の代表から「一流選手の動画を見て研究しろ」と言われたそうですね。
これは全く悪くないアドバイスなんです。
実は、全日本選手権で優勝するような先生たちだって、危ない場面では避けています。
打つことだけで勝ち抜いている人って、いませんよね。
例えば、西村選手も内村先生も、手元を上げて避けてます。
ですから、「自分が避けるときも、こういう根拠があります」という説明ができるようになることが大事なんです。
全日本選手権で優勝するような先生が、本当に危ない場面で避けているんです。だから避ける場面があってもいい。
ただ、自分の動きが盆踊りに見えるかもしれない。
そこを改善していく、という気持ちがあればいいんじゃないかなって思うんです。
最後の決断は自分にある・「この先生についていく」という軸を持つ
ここで重要になってくるのが、「信じている先生がどういう剣道観を持っているか」という問題です。
例えば、ある先生が「それでも勝つことより、基本を正しくやった方がいい。だから避けるなら打って勝ってほしい」と言ったとしましょう。
その先生についていくのか。
それとも、中学校の先生が「いや、勝ちに徹していくなら、それでいいよ」と言ったときに、「この先生から学んでいきたい」と思うのか。
最終的な判断は、自分にあるんです。
高校に進学するときなど、そういうところを意識しながら、進路を考えていく。
これが本当に大事で、私も高校は意識的に選択しました。
「この先生から学びたい。どんなことを言われてもこの先生についていくんだ。日本一を目指していくんだ」という軸があったからこそ、深く学べたし、学ぶスピードも上がったんです。
27歳の今・考え方が変わることもある、それでもいい
私も選手権予選に3回挑戦してきました。
今27歳になったんですけれども、やっぱり剣道スタイルはほぼ変えないで、今できることを全力でやろうと思ってきたんです。
でも、勝てないなって思い出してくるんですよ。
「なんか変えていかないと無理なんじゃないか」って。
そういう考えが変わる瞬間というのは、絶対に来るんだと思うんです。
その時に「避けるんじゃなくて、もっと攻めていく剣道もあるんだ」という考え方を、一つの選択肢として持っておけばいいんです。
そうすると、「あの時先生から言われたことで迷ったけれど、あの時言ったことをちゃんと頭に残しておいてよかった」という感覚につながるんです。
いろんな先生からいろんなことを学んで、その時に合うこの人だなって思う先生に信じてついていく。
その方が、成長スピードは上がると思っているんです。

その子に伝えたいこと・迷うな、自分が選んだ道を行け
その子に伝えたいことは、迷うなということです。
自分がこの先生から学びたいという気持ちを持って、一生懸命頑張ってほしい。それだけなんです。
「こっちの先生はこう言ってるけど、こっちの先生はこう言ってる」で迷ってほしくないんです。
「この先生から学ぶ。この先生の言葉を信じてやるんだ」という風にやってほしいんです。
そして、私の言葉はあくまで補助的なものなので、参考の一部にしてほしいんです。
他の選手にもいろんな考え方や避け方があると思います。
そういったものをたくさん情報収集した上で、先生に言えるような説明力も持っておくといいんです。
聞いてくれる先生だったら「確かに、この選手こうなってるよね。やってみていいんじゃないか」という風に思ってくれる可能性があります。
ただ、先生によってそれは人それぞれなんです。
ですから、この先生から学んでみようかとか、今別に必要ないなとか。
そういう判断は自分で決めて、頑張ってほしいんです。
迷いの中でも、自分を信じる道を突き進む
とにかく、迷うなということを今回伝えたいんです。
自分を信じるというか、自分が選んだ道を突き進んでほしい。
その道が正解かどうかは、後になってわかることもあります。
でも、その時点で「この先生についていく」という決断をしたなら、そこに迷いを持たずに進むことが、最も早い成長につながると思うんです。
複数の声が聞こえる中で、一つの声を選ぶ。それは勇気がいるかもしれません。
でも、その選択こそが、あなたを強くするんですよ。
まとめ:迷いを手放して、選んだ道を行く
- 複数の先生から学ぶときは、誰を信じるか「自分で決める」ことが最優先
- 一度決めたら、その先生の言葉を信じ抜く。迷いは成長を遅くする
- いろんなことを学んでも、最後に判断するのは「自分」。自分なりの根拠を持つことが大事
- 今の選択が正解かどうかは後になってわかる。でも、その時点での決断を信じ抜くことが成長につながる
もし今、複数の指導者の言葉で心が揺らいでいるなら、この話を思い出してください。
あなたが「この人から学びたい」と心で決めた先生を、信じてついていく。その決断が、あなたを変える第一歩ですよ。
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