素振りは速いのに二段技が遅い子へ|八段が教える”竹刀を回す”練習法

「素振りは速いのに、二段技になると遅い子」の正体
素振りはスピードがある。一本打ちも速い。
でも、フェイントから2本目につなげる「二段技」になると、急にスピードが落ちる——お子さんにこんな特徴、ありませんか?
これは決して「二段技のセンスがない」のではなく、「竹刀操作能力」という見えない筋肉が鍛えられていないだけなんです。
今日は、八段の清田先生から教わった「素振りでは鍛えられない能力」と、誰でも自宅でできる練習法をお伝えします。
「素振りはできる」が「竹刀を回せない」という衝撃
先日、個別指導の場でこんな発見がありました。
素振りはしっかり振れている。一本打ちも速い。
「だったら当然、竹刀操作もできるだろう」と思っていた僕は、清田先生から教わった練習をやらせてみたんです。
練習内容:相手の竹刀の周りを回す
相手が構えている竹刀に対して、自分の竹刀を右回り・左回りでくるくる回す。相手の竹刀に当てないように、できるだけ速く。
あれ?素振りはできるのに、これ全然回らない…
素振りはスラスラできる子が、この「回す動作」ができなかったんです。
これは僕にとって大発見でした。「素振りできる=竹刀を自在に操れる」と思っていたのに、実は全く別の能力だったんです。
なぜ「回す」と「振る」は別物なのか
一本打ち・素振りは、「上→下の一方向の動き」です。腕の筋力でバーン!と振り下ろせばできます。
でも竹刀を回す動作は、「上→下→下→上」が一連でつながった動き。上の筋力ではなく、手首と手の内だけで剣先をコントロールする能力が必要です。
二段技・三段技の正体は「回す動作の連続」です。1本目フェイントの面→2本目小手、1本目小手→2本目面。これらは全部「上→下→上」を速く切り替える能力=竹刀操作能力が必要なんです。素振りだけでは絶対に育ちません。
「二段技で足は動いているのに、手が追いついてこない」——この原因は、まさに竹刀操作能力の不足だったんです。

清田先生から教わった練習法の詳細
ステップ①:20回当てずに回す
まず20回、相手の竹刀に当てずに右回り・左回りで回せるように練習。
当たってしまうのは、剣先の感覚がまだ育っていない証拠です。
ステップ②:30回、50回とスピードを上げる
慣れたら回数と速度を上げていきます。50回を当てずに回せるようになると、手の内の使い方が変わってきます。
ステップ③:100回・目をつぶっても当てずに回す
最終ゴールは100回連続、さらには目をつぶっても当てずに回せる状態です。
目をつぶってできるということは、剣先の位置が頭の中で完全にイメージできているということ。ここまで来ると、変化技・二段技のスピードが劇的に変わります。
なぜこの練習が技の「精度」も上げるのか
竹刀を回せるようになると、副産物がたくさん生まれます。
①腕ではなく「手首と手の内」で動かせる
回す動作では腕の力はほぼ使えません。手首・手の内で剣先を動かす能力が強制的に育ちます。
これが身につくと、打突時も「脱力→インパクトの瞬間だけ締める」という理想の手の内が自然にできるようになります。
②「ここだ」で竹刀が届くようになる
試合中、「あ、今打てる」と思った瞬間に竹刀が届くか届かないか。この差は、竹刀操作能力で決まります。
回す練習で剣先を自在にコントロールできるようになると、一瞬の「打てる」を逃さなくなります。
③動いている相手に竹刀を合わせられる
止まっている相手には当たるけど、動いている相手に当てられない。これも竹刀操作能力の不足です。
回す練習で剣先を動かし続けながらコントロールする力が育つと、動いている相手にも合わせられるようになります。
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今日からできる3つの一歩
相手がいなくても練習できます。何かを立てて、その周りを回すだけでOK。当てない練習が一番大事です。
素振り100本の合間に、回す練習40回を挟むだけ。所要時間は1分程度です。
これを1ヶ月続けると、二段技のスピードに明らかな変化が出ます。
目をつぶって回せる=剣先が頭の中に映像として浮かんでいる証拠。この感覚が試合での「見える・届く」に直結します。
まとめ:素振りだけでは「二段技」は速くならない
素振りは基礎中の基礎です。毎日やるべき練習です。
ただし、素振りだけでは竹刀操作能力は育たない——これを知っているかどうかで、お子さんの成長スピードは劇的に変わります。
こんな簡単な練習で、本当に変わるんですか?
変わります。八段・全日本選手権優勝の清田先生が実際に指導現場で使っている練習法です。簡単そうに見えるからこそ、毎日続けられる。毎日続けられるからこそ、大きな差になります。
今日から、素振りの後に1分だけ「回す練習」を足してみてください。1ヶ月後、お子さんの二段技が別人のように速くなっているはずです。

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