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剣道の素振り完全ガイド|種類・効果・正しいやり方を日本一が解説

剣道の上達に欠かせない素振り。でも「何百本やっても打突力が上がらない」「そもそも意味があるのか分からない」と感じていませんか。この記事は、素振りの種類・効果・正しいやり方・木刀と竹刀の使い分け・回数の目安までを一気に整理する完全ガイドです。

先に、いちばん大切なことをお伝えします。何百本振っても、「意識」がなければ素振りは”やった感”で終わり、上達にはつながりません。ここを外さないことが、すべての出発点です。

こんな悩みはありませんか?
  • そもそも剣道の素振りって意味あるの?と感じている
  • 何を意識して振ればいいのか分からない
  • 1日に何回・毎日やるべきか分からない
  • 木刀と竹刀、どっちで素振りすればいいか迷う

逆に言えば、やることはシンプルです。素振りは”本数”ではなく、”音・意識・目的”で効果が大きく変わります。この記事を読み終わる頃には、今日の素振りが「ただの繰り返し」から「打突力を伸ばす稽古」に変わっているはずです。

「まず自分に合う素振りだけ知りたい」という方は、次の目的別早見表からご覧ください。

筆者プロフィール

彪雅KENDO
梶谷 彪雅

剣道の全国大会で9回の優勝を経験(中学で団体全国制覇、高校で8冠)。九州学院・明治大学を経て、現在は指導者・発信者として活動。全国各地の彪進会などで、素振りの基本を繰り返し伝えている。

今回の記事で学べることは、下記のとおりです。

  • 素振りが”意味ない”と感じてしまう本当の理由
  • 目的別に選べる素振り7種類の狙いと難易度
  • 打突力が上がりやすくなる正しいやり方5つのコツ
  • 木刀・竹刀・素振り用木刀の使い分け
  • 1日の回数・毎日やるべきかの目安
日本一9回・梶谷彪雅による直接指導の様子

個別指導・講演会

日本一9回が、その場で癖を見つけて、その場で直す。

マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。

  • 日本一9回の経験をそのまま共有(同じ壁は必ず通ってきた)
  • 道場・学校・ご家庭の個人稽古、いずれも対応可能
  • 初回ヒアリング無料。まずは現状を聞かせてください

※道場・学校単位での講演会・稽古会のご依頼もこちらから承っています。

目次

【目的別早見表】あなたに合う素振りがすぐ分かる

先に結論をお伝えします。素振りは「目的」を決めた瞬間から、効果が変わります。まずは下の表で、自分の目的や状況に近い行を見つけてください。詳しく知りたいセクションへ、そのまま飛べます。

あなたの目的・状況おすすめの素振り詳しくはこちら
打突力・冴えを上げたい正面素振り+空間打突→ 正しいやり方5コツ
フォームを固めたい正面素振り・上下振り→ 素振りの種類
筋力をつけたい重い木刀での上下振り→ 木刀と竹刀
体力・スピードを上げたい跳躍素振り・早素振り→ 素振りの種類
初心者・子どもで何から始めるか大きな正面素振り→ レベル別
そもそも意味あるの?と迷うまず”意識”の置き方を知る→ 意味ないへの回答

全部やろうとしなくて大丈夫です。まずは自分の目的に近い行を、ひとつ見つけてください

見当がついたら、まずは”素振りとは何か・どんな効果があるのか”から確認していきましょう。

剣道の素振りとは?得られる5つの効果

結論から言うと、素振りは“相手がいない分、フォーム・音・意識に集中できる”最も基礎的で奥深い稽古です。竹刀や木刀を振る反復稽古で、相手に合わせる必要がないぶん、自分の動きだけに向き合えます。

だからこそ、素振りで身につくものは意外と多い。ここでは代表的な5つの効果を整理します。

  • 打突力(冴え)が磨かれる
  • 筋力・体づくりにつながる
  • フォームが定着する
  • 体力・持久力がつく
  • 集中力・自己観察力が育つ
効果内容関連
打突力(冴え)剣先が走り、刃筋と手の内が磨かれる手の内・下半身
筋力・体づくり肩・背中・前腕・体幹をバランスよく刺激筋トレ・カロリー
フォーム定着正しい振りを反復で身体に刷り込む
体力・持久力跳躍・早素振りで心肺と足腰を鍛える足さばき
集中力・自己観察1本ごとにテーマを置き”観る力”が育つ

このうち筋力・体づくりについては、素振りだけでなく自宅でできる筋トレや消費カロリーの話も合わせて知っておくと効果的です。詳しくは別記事にまとめています。

また、打突力は上半身の振りだけでなく、下半身の踏み込みと合わさって初めて生まれます。素振りで冴えを磨きつつ、土台となる下半身も鍛えていきましょう。

これだけ効果があるのに、なぜ”意味ない”と言われてしまうのか。次で正直にお答えしていきます。

「剣道の素振りは意味ない?」への正直な答え

「素振りって意味あるの?」と検索する人は少なくありません。ここは正直にお答えします。素振り自体が意味ないのではありません。”やった感”で本数だけを追う素振りが、効果を生まないだけです。

素振りが”意味なく感じる”人には、共通する3つの原因があります。

  • 本数を目標にしている(「500本やった」で満足してしまう)
  • 1本ごとのテーマ・意識がない(量と上達は別物)
  • 目的を決めていない(打突力なのか、フォームなのか、筋力なのか)

原因①:本数を”目標”にしてしまっている

「今日は500本振った」──それ自体は素晴らしいことです。でも、本数だけがゴールになった瞬間に、素振りは”作業”になります。1本目と500本目で、意識がまったく同じなら、それは500回の腕の運動でしかありません。

「今日は500本振った」。それ自体はいいことです。でも、それだけだと”やった感”で終わってしまう。量をこなすことと、上達することは、別物なんです。

梶谷彪雅

原因②:1本ごとのテーマ・意識がない

人間の集中力には限界があります。一度に意識できるのは、せいぜい一つか二つ。あれもこれもと考えながら振っても、結局どれも身につきません。

僕の周りで伸びていく人ほど、稽古の合間にノートを開いて「次はこれだけ意識しよう」と一つに絞っていました。やっていることはシンプルです。でも、それだけで結果が全然違ってくるんです。

適当な100本より、本気の10本。まずは「今日の1本のテーマ」を、一つだけ決めてみてください。

原因③:目的を決めていない

打突力を上げたいのか、フォームを固めたいのか、筋力をつけたいのか。目的によって、振るべき素振りも意識も変わります。目的が曖昧なまま振ると、どの効果も中途半端になりがちです。目的別の入り口は、記事冒頭の早見表から選べます。

世の中には「期待と現実のギャップ」や「効果の三領域」を説明する解説もあります。それも正しい。ただ、僕がお伝えしたいのはもっとシンプルで、“意味なく感じるのは、意識が抜けているから”という一点です。ここを埋めれば、同じ本数でも素振りは変わります。

では、その”意識”を活かすために、まず素振りの種類と狙いを見ていきましょう。

剣道の素振りの種類7つ|狙い・難易度の比較表

素振りは”狙い”ごとに種類が分かれます。まず全体像を表で押さえると、自分に必要な素振りが選べます。難易度はあくまで目安です。

種類主な狙い足さばき難易度
正面素振り面打ちの基本フォーム定着その場/前後初級
上下振り肩甲骨の柔軟性・大きな振りその場初級
左右面素振り(斜め)手首の返し・刃筋を正すその場/前後中級
空間打突(面小手胴)打突部位を空間で再現踏み込みで実戦度UP中級
跳躍素振り足の蹴りと振りの連動・体力前後の跳躍中〜上級
早素振りスピードと持久力の同時強化前後の跳躍(高速)上級
連続技素振り(小手面等)技のつなぎ・二段技のリズム踏み込み+送り足中〜上級

7種類を、大きく3つのグループに分けて捉えると分かりやすいです。

基本の素振り

正面素振り・上下振り。肩甲骨から大きく振る”土台”をつくる素振り

刃筋・応用の素振り

左右面(斜め)・空間打突・連続技。手の内と踏み込みを実戦に近づける素振り

体力系の素振り

跳躍素振り・早素振り。足の連動と持久力を鍛える素振り

①基本の素振り(正面素振り・上下振り)

すべての土台になるのが、正面素振りと上下振りです。ポイントは肩甲骨から大きく振ること。これは後述するやり方5コツの⑤とそのまま直結します。ここが崩れると、応用の素振りをいくらやっても伸びません。

②刃筋・応用の素振り(左右面・空間打突・連続技)

左右面(斜め)素振りは、手首の返しと刃筋(刃の向き)を正すのに効きます。空間打突は、面・小手・胴の的をイメージして打つ素振りで、踏み込みを付けると一気に実戦的になります。刃筋づくりは手の内、実戦度アップは踏み込みが鍵です。それぞれ深掘り記事があります。

③体力系の素振り(跳躍素振り・早素振り)

跳躍素振りは、左足で蹴って前へ跳んで正面、右足で下がりながら振りかぶり…を連続する素振りです。早素振りはそれを高速で連続させる形。足の連動が命なので、足さばきと一緒に磨くと効果が跳ね上がります。

ただし注意してほしいのは、早素振りを“本数競争”にしないことです。速く・たくさん振ることが目的化すると、フォームが崩れて“意味ない素振り”に逆戻りします。質を保てる範囲で速く、が鉄則です。

種類が分かったら、次は”どう振るか”。本記事の核心である正しいやり方を確認していきましょう。

剣道の素振りの正しいやり方|打突力が上がりやすくなる5つのコツ

ここからが本記事の核心です。彪進会で何度も繰り返し伝えている5つのコツを紹介します。10回以上参加してくれる方には「もう聞き飽きた」と言われるくらい、しつこくお伝えしている内容です。それだけ、この5つが素振りの中心だからです。

コツひとことで言うと
①音音が”速さ”の唯一の客観指標
②早く振る速さが打突の強さを決める
③ムチ理論肩→肘→手首→手の内の順で連動
④軽重の木刀スピードと筋力を交互に養う
⑤大きな振り肩甲骨から。大は小を兼ねる

ひとつずつ、深掘りしていきます。

コツ①:最も大切なのは「音」を意識すること

野球なら150キロ、160キロと数字でスピードが見えますよね。でも剣道には、そういうスピード表示がありません。じゃあどうやって速さを確認するか。答えは「音の大きさ」です。

剣道はスピードを数字で測れません。だからこそ、”音”で速さを確認してほしいんです。ここが素振りの一番のポイントです。

梶谷彪雅

同じ素振りでも、「ビュン!」と乾いた音が出る人と、「シュー」としか鳴らない人がいます。音が出る=振りが速く、力の伝達が正しく、剣先が走っている証拠。音の有無は、振りの速さを判断できる唯一の指標です。今日からまず「音を出す」ことを意識してください。

コツ②:音を出すための「早く振る感覚」

音を出すには、まず早く振る感覚が必要です。小学生はすぐに筋力がつかないので、先に「早く振り下ろす感覚」を掴むことが近道になります。

わかりやすく例えると、ビンタはゆっくり当てるより、思いっきり振り抜いた方が痛いですよね。車の衝突も、速度が上がるほど衝撃が大きくなります。素振りも打突もまったく同じで、早く振り下ろすほど強い打突になります。

おすすめは2人1組の早振りトレーニングです。手順はシンプルです。

  1. 振り下ろす人が、両手を重ねて万歳する(水泳の飛び込みポーズ)
  2. その状態から、風を切るように振り下ろす
  3. もう1人が「3、2、1」の掛け声で軽く背中を押す
  4. 途中で止めず、後ろまで振り下ろす

自分の力だけでなく、他人の力を借りて早く振り下ろす感覚が身につきます。この感覚が、実際の竹刀を振るときにも活きてきます。

実際の動きは、動画で見るとイメージしやすくなります。掛け声のタイミングにも注目してみてください。

コツ③:ムチのように使う「肩→肘→手首→手の内」の連動

早く振ろうとして、肩・肘・手首に一気に力を入れる人がいます。でも、これだと逆に振りが遅くなる。大切なのは肩→肘→手首→手の内という”順番”です。まるでムチのように、順番に力を伝えていくイメージです。

これは体の大きな筋肉から小さな筋肉へ順に力を伝える「運動連鎖」という原理に沿っています。

  • (大きな筋肉)→ 大きな力を生み出す
  • (中型の筋肉)→ 力を加速させる
  • 手首(小型の筋肉)→ 速度をピークへ持っていく
  • 手の内(指先)→ 最後に剣先を走らせる

この順番を守ると、剣先のスピードが最大化されます。野球のピッチング、ゴルフのスイング、テニスのサーブも、同じ原理で力を生んでいます。

コツ④:軽い木刀と重い木刀を使い分ける

竹刀だけで素振りをしていると、速さと筋力のどちらかに偏りがちです。そこで効くのが、軽い木刀でスピード感覚を養い、重い木刀で筋力を鍛える”使い分け”。両方をやることで、速さと力の差が出やすく、両立もしやすくなります。

具体的には、次のサイクルがおすすめです。

  1. 軽い木刀(桐など)で早く振る練習を10回
  2. 通常の竹刀で、同じ意識のまま振る
  3. 重い木刀(赤樫・黒樫)で筋力を鍛える
  4. もう一度軽い木刀で速さを確認

参考までに、野球でも軽いボールと重いボールを投げ分けて、スピードと出力を両立させるトレーニングがあります。剣道の素振りも同じで、道具の重さを使い分けると、感覚が磨かれやすくなります。軽い木刀と重い木刀の詳しい違いは、次のセクション「素振りは木刀と竹刀どっち?」でまとめています。

コツ⑤:肩甲骨から振る「大きな振り」

早く振るときは、肩をしっかり上げてください。竹刀がお尻につくくらいからスタートしてもいいほどです。「お尻につくと左手の小指が開くからダメ」と言う先生もいますが、しっかり持っていれば、肩を後ろまで上げても握ったまま振り上げられます

そもそも剣道に「小さい振りだけ」の稽古はありません。どんな指導でも、必ず大きな振りから教えます。小さい振りも、実は大きな振りで使う肩甲骨周りの動きを、小さく使っているだけなんです。だから、大きな振りで肩周りが育つと、小さな振りも力強くなります。大は小を兼ねる、というわけです。

肩甲骨から振る。これを意識するだけで、今までの素振りが別物に変わってきます。まずは大きな振りを、丁寧に積み重ねてみてください。

コツ⑥:手の内は「小指・薬指・中指」の意識

もう一つ、打突の冴えを大きく左右するのが手の内です。多くの人が「握力を鍛えればいい」と誤解していますが、大切なのは小指・薬指・中指の意識です。手の内の深掘りは、こちらの記事でも解説しています。

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試しに、親指と人差し指にグッと力を入れて振ってみてください。剣先が下まで落ちず、打突が軽くなってしまうのが分かるはずです。逆に、小指・薬指・中指をしっかり使うと、剣先が下まで落ちて、強い打突につながります。

握力に自信がなくても大丈夫です。僕自身、握力が特別強かったわけではありません。それでも右手の手の内(小指・薬指・中指)を意識することで、振りのキレは出せました。才能や握力がなくても、意識で打突は変えられます。

5つのコツを支えるのが、道具選びです。次で木刀と竹刀を比べていきましょう。

素振りは木刀と竹刀どっち?道具の使い分け比較表

「素振りは木刀と竹刀、どっちがいいの?」とよく聞かれます。答えは、どちらか一方ではなく”使い分け”が理想です。それぞれに得意・不得意があります。

道具特徴(メリット)注意点向く目的
通常の竹刀実戦感覚に最も近い負荷は上げにくい全レベルの基本・仕上げ
軽い木刀(桐)速く振る感覚を養う手から飛ぶ危険スピード感覚・低学年
重い木刀(赤樫黒樫)筋力強化・振りの安定遅い癖・関節負担中〜上級のパワー
標準木刀(形用)刃筋・打突部位の確認素振り専用ではない刃筋確認・形との連動

僕がおすすめする核は、コツ④でも触れた「軽い木刀でスピード → 通常竹刀で確認 → 重い木刀で筋力 → 再び軽い木刀で速さ確認」というサイクルです。この流れを回すと、速さと力をバランスよく磨けます。

素振り用木刀のおすすめは”2本立て”

素振り用の木刀は、用途に応じて桐(軽い)+赤樫・黒樫(重い)の2本立てが使いやすいです。1本しか持てない場合は、まず軽い桐から始めるのがおすすめです。

素振り用の道具を使うときの注意点

軽い木刀は、振り抜いた勢いで手から飛んでいくことがあります。周囲の安全を必ず確認し、必要に応じて小手をつけて練習してください。また、竹刀の1ピースだけを使って振る方法は、早く振ると折れます。僕も動画撮影中に折れてしまったことがあるので、あまりおすすめしません。

なお、実戦で使う竹刀そのものの選び方に迷ったら、種類ごとの特徴をまとめた完全ガイドが参考になります。自分の手や目的に合った竹刀を選ぶと、素振りの質も上がります。

道具が決まったら、次は”どれくらいやるか”。回数と頻度の目安を見ていきましょう。

素振りは1日何回・毎日やるべき?回数の目安

回数の質問はとても多いです。結論はシンプルで、本数目標より”何を意識するか”。意識した100本は、惰性の1000本にまさります。そのうえで、目安を紹介します。

「毎日やるべきか」については、毎日でなくてもかまいません。無理なく続けられる頻度(週5〜6日が一例)で継続する方が、結果的に効果的です。以下の本数は、あくまで一例・目安として捉えてください。

レベル1日の目安(一例)意識点
小中(初心者)100本前後音を意識・正確さ優先
高校(中級)200〜300本テーマを決めた意識練習
大学・社会人(上級)500本程度+追い込みスピードと質の両立
大人初心者・リバ剣30〜50本から準備運動必須・無理しない

成長期の過度な本数や、急な本数の増やしすぎは故障のリスクがあります。また、審査や試合の前日に急に1000本振るような”詰め込み”は、焦りの行動になりやすく逆効果です。数はあくまで目安。体と相談しながら、質を保てる範囲で続けてください。

「昨日より1本でも良い1本を振れたか」。数ではなく、その視点で振り返ると続けやすいです

目安が分かったら、次はあなたのレベルに合わせた取り組み方を確認していきましょう。

レベル別・段階別|素振りの取り組み方とメニュー例

剣道のレベルや経験によって、素振りの取り組み方は変わります。自分のステージに合った方法を選びましょう。本数はすべて一例・目安で、詳しい回数の考え方は前の回数セクションも参照してください。

レベル別の意識ポイント

レベル意識する点本数目安(一例)
小中(初心者)大きな振り・音・正確さ100本前後
高校(中級)スピードと刃筋の両立200〜300本
大学・社会人(上級)冴え・実戦の一拍子500本程度+追い込み
大人初心者・リバ剣肩甲骨を使う癖・故障予防30〜50本から

小中の初心者は大きな振りと音を優先。高校生は軽い木刀と重い木刀を使い分け、刃筋も意識します。大学生・社会人は冴えと実戦の一拍子を磨き、大人初心者・リバ剣の方は肩甲骨を使う癖づけと故障予防を最優先にしてください。跳躍・早素振りに進む人は、足の連動を足さばきの記事で補強すると伸びやすいです。

大人から始めた方・再開組の方には、稽古全体で強くなるための考え方をまとめた記事も役立ちます。

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3段階トレーニングメニュー例

第1段階:意識練習(初級・1日10〜15分)

  1. 2人1組の早振りトレーニングを10回
  2. 桐の木刀で大きく素振りを30回(肩甲骨を使う)
  3. 通常の竹刀で素振りを50回(同じ意識で)

第2段階:応用練習(中級・1日20分)

  1. 桐の木刀で速振りを30回
  2. 重い木刀でゆっくり振るを30回(筋力強化)
  3. もう一度桐の木刀で速振り(スピード確認)
  4. 通常竹刀で総仕上げを100回

第3段階:統合練習(上級・1日30分以上)

  1. 軽い木刀・通常竹刀・重い木刀の3種類ローテーション
  2. 切り返し200〜500本
  3. 手の内の意識練習(小指→薬指→中指の順)
  4. 合計500本前後を継続(体調に合わせて調整)

上級の本数はあくまで一例です。成長期の選手や、体が慣れていない段階での本数の追い込みすぎは故障につながります。本数を増やすより、まずは1本の質を上げることを優先してください。

跳躍・早素振りの足の連動を深めたい方は、踏み込みの記事も合わせてどうぞ。

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取り組み方が固まったら、最後に”やってはいけないNG”を確認していきましょう。

「もっと強くなりたい」を、ここで叶える。

全国大会9回優勝の梶谷彪雅が、あなたの剣道を直接指導。試合分析・技術解説・質問し放題の環境がここにあります。

剣道の素振りで絶対にやってはいけない7つのNG

最後に、素振りの効果を消してしまう7つのNGをまとめます。どれか一つでも当てはまったら、今日から直してみてください。

  • 本数だけを目標にする
  • 音を意識しない
  • 一気に力を入れる
  • 軽い道具だけを使う
  • 重い道具だけを使う
  • 小さい振りだけを練習する
  • 親指・人差し指に力を入れる
やってはいけないNGなぜダメか/正しくは
本数だけを目標にするやった感で終わる。1本ごとにテーマを
音を意識しない速さを客観確認できない。音で測る
一気に力を入れる剣先が遅くなる。連鎖で振る
軽い道具だけ筋力がつかない。重い木刀も使う
重い道具だけ遅い癖がつく。軽い木刀で速さ確認
小さい振りだけ冴えが出ない。肩甲骨から大きく
親指・人差し指に力手の内が締まらない。小指薬指中指で

7つのNGを並べて気づくのは、その多くが“意識の欠如”に行き着くということです。ここは「素振りは意味ない?」への回答とまったく同じ根っこ。逆に言えば、意識を一つ足すだけで、NGは次々に消えていきます。

よくある疑問は、次のFAQでまとめて解決していきましょう。

日本一9回・梶谷彪雅による直接指導の様子

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剣道の素振りに関するよくある質問(FAQ)

剣道の素振りは意味ないって本当ですか?

素振り自体は意味があります。意味なく感じるのは、”やった感”で本数だけを追い、テーマや意識がないからです。1本ごとに意識を置けば、効果は大きく変わります。量をこなすことと、上達することは別物と考えてください。

素振りは毎日やるべきですか?

毎日でなくてかまいません。無理なく続けられる頻度(週5〜6日が一例)で継続する方が効果的です。質を保てないほどの本数は、むしろ逆効果になります。すべて目安として、体と相談しながら続けてください。

素振りは1日何回(何本)やればいいですか?

本数より意識の質が大切です。目安としては初心者100本前後・中級200〜300本・上級500本程度ですが、あくまで一例です。成長期や体が慣れていない段階での無理な本数は避け、まずは1本の質を上げることを優先してください。

素振りは木刀と竹刀どちらがいいですか?

使い分けが理想です。軽い木刀(桐)でスピード感覚、重い木刀(赤樫・黒樫)で筋力、通常の竹刀で総合的な感覚を養います。1本しか持てない場合は、まず軽い桐の木刀から始めるのがおすすめです。

素振りの効果はいつから出ますか?

意識の質で差が出るため一概には言えません。ただ、テーマを決めて振り返る習慣があれば、数週間ほどで「音が出るようになった」など自分で変化を確認しやすくなります。本数だけを追うより、この振り返りが上達を早めます。

素振りにはどんな種類がありますか?

正面素振り・上下振り・左右面(斜め)・空間打突(面小手胴)・跳躍素振り・早素振り・連続技などがあります。それぞれ狙いと難易度が違います。詳しくは記事内の種類比較表をご覧ください。まずは基本の正面素振りと上下振りから始めるのがおすすめです。

最後に、今日から意識したいポイントをまとめていきます。

まとめ|剣道の素振りは”本数”でなく”意識”で変わる

剣道の素振りについて、打突力が上がりやすくなるコツまで完全解説しました。要点を振り返ります。

  • 素振りには7つの種類があり、狙いで選ぶ
  • 効果は打突力・筋力・フォーム・体力・集中力の5つ
  • “意味ない”の正体は意識の欠如。テーマを一つ決める
  • やり方の核は音・早く振る・ムチ理論・軽重の木刀・大きな振り
  • 道具は木刀と竹刀の使い分けが理想
  • 回数は目安。意識した100本>惰性の1000本

今日からできる3つのアクション

  1. 今日の素振りで、意識するテーマを1つだけ決める
  2. スマホで素振りの音を録って聴く(速さの自己確認)
  3. 軽い木刀と重い木刀を交互に振るクセをつける

素振りは、剣道のすべての基礎です。“やった感”を捨てた瞬間から、あなたの素振りは変わっていきます。今日の1本から、意識を一つ足してみてください。

素振りと合わせて磨きたい手の内・踏み込み、そして竹刀選びの記事を最後にまとめておきます。

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