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中学から高校に上がる時、一番最初に練習すべきこと|天狗を折られた経験

この記事は、梶谷彪雅のVoicy(2026年2月15日放送)の内容をもとに、ブログ用に再構成したものです。

目次

中学→高校で「伸びる子」と「止まる子」の決定的な違い

中学3年生で引退。そして高校入学。

この数ヶ月の過ごし方で、高校剣道のスタートが驚くほど変わります。

「中学から高校に上がる時、一番最初に練習した方がいいことは?」——このよくある質問に、僕が経験から導き出した答えを今日はお伝えします。

結論から言うと、「自分に足りないところを見つけて補う」です。でもこれだけだと曖昧すぎるので、具体的にどう見つけて、何をすべきかを解説します。

僕が中学引退後にやっていた「次のサイズへの慣らし」

中学3年生で引退した時、僕が真っ先にやったのは次のサイズの竹刀で振ることでした。

中学は竹刀サイズ「38(さぶはち)」。高校に上がると「39(さぶく)」に変わります。

学年が上がって竹刀サイズが変わった瞬間、竹刀操作能力がガクッと落ちます。いつも使っていたサイズと違う重さ・長さに、手が追いつかない。これを「入学してから1年かけて慣らす」と、実はその1年の途中でまた次のサイズに変わってしまいます。

だから引退した瞬間に次のサイズに持ち替えるのが、最もコスパの良い移行方法です。

小学5年で38(さぶはち)を使って、6年で38で練習しているなら、6年引退後すぐに中学用の39に移行。中3引退後すぐ高校用の39へ。これだけで高校入学時の「最初の数ヶ月の遅れ」が解消されます

高校1年で気づいた「中学剣道との大きな違い」

九州学院高校に入学して、中学剣道との違いを感じたのは「技の練習が多いこと」でした。

中学までは「追い込み・相掛かり」中心

中学までは、追い込み・かかり稽古・面打ち連続・相掛かりから一本勝負など、体力と気迫で打ち込む稽古がほぼ毎日。

技は「感覚的に当たる方法」を体で覚えていく形でした。

高校は「技を思考で組み立てる」

高校に入ると、技の練習時間がぐっと増えました。応じ技・出鼻・引き技・足さばき技術論。

感覚だけでやっていた中学剣道から、「思考に落とし込んで技を組み立てる剣道」への転換でした。

先生からよく言われた言葉。「自分たちの考え方を、全国のレベルに引き上げろ。街のレベルの大会で勝ってるようじゃ、全国では勝てない。」——この一言で、高校剣道のマインドセットが決まりました。

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「自分で考える力」が急に求められる

中学までは「先生が練習メニューを決め、それをこなす」スタイルが中心でした。

高校では「自分で考え、自分で判断し、自分で強くなる」ことが求められる。もちろん中学でも考えてはいますが、高校はそのウェイトが一気に増えます。

「自分で強くなる」って、具体的にどういうこと?

先輩の技を見て盗む。うまくいかない時に自分で原因を分析する。先生が見ていない時間に自主練のメニューを組む。これら全部を「自分で」やる力です。

九州学院の校訓にも「自分で自分を監督し、役に立つ善人となれ」という言葉があります。先生がいない時こそ、自分が自分の監督になる——この自律の姿勢が、高校剣道では最重要です。

環境次第で「何を鍛えるか」が変わる

正直に言うと、中学から高校に上がった時の過ごし方は「入る高校の環境」でかなり変わります。

全国レベルの強豪校に入る場合

周りが全員、足さばき・体力・打突力・技術のすべてで自分より上。「鍛えるべきところ=全部」です。

課題が明確になる分、自主練の方向性も決まりやすい。これは環境の最大のメリットです。

部内で勝てる環境の場合

「部内では勝てる。でも次の目標が曖昧」——この状況が一番伸び悩みやすいです。

課題点が見つかりにくく、何を鍛えればいいか迷うから。

このタイプに一番必要なのは、「基準の高い人からのアドバイス」です。外部の稽古会、強豪道場の出稽古、全国レベルの選手との交流。自分の課題は、自分より上のレベルと接して初めて見えるんです。

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僕自身の「天狗を折られた」経験

実は僕も、高校入学時は天狗になっていました。

中学で全国優勝を経験し、「自分は強い」と思って九州学院に入った。でも入学直後、星子選手・松﨑選手にボコボコにされて、自分の弱さを思い知らされました。

これが、結果として最高のスタートでした。「こんなに俺は弱かったのか」と気づけたから、そこから本気の努力が始まった。

もし天狗のまま過ごしていたら、九州学院でレギュラーすら取れなかったと思います。天狗の鼻を折られた経験が、一番のスタートダッシュでした。

今日からできる3つの一歩

一歩①:引退した瞬間に、次のサイズの竹刀に持ち替える

高校なら39(さぶく)、中学なら38(さぶはち)。入学前の数ヶ月で竹刀操作能力を慣らしておくと、入学後の遅れが消えます。

一歩②:「全国レベルの基準」を動画で浴びる

強豪校の試合・トップ選手の動画を毎日1本ずつ見るだけで、基準値が変わります。基準が上がれば、日々の稽古の質も上がります。

一歩③:「自分の課題を1つだけ」書き出す

「足さばきが遅い」「打突力が弱い」「体幹が弱い」——自分の中の弱点を1つだけ言語化して、入学前の数ヶ月で集中して鍛える。これだけで高校入学時のスタートが変わります。

まとめ:環境と課題設定が、中高の分岐点を作る

うちの子、そんなに目標が明確じゃないかも…

それが普通です。でも保護者の方が「次のサイズの竹刀を買ってあげる」「全国レベルの動画を見せる」といった環境作りをサポートすることで、お子さんの中で何かが動き始めます。

剣道は、環境と課題設定を変えるだけで伸びしろが何倍にもなる競技です。中学から高校の移行期は、そのチャンスが最大になる瞬間。

ぜひ、お子さんと一緒に「次の3ヶ月で何を鍛えるか」を話し合ってみてください。

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