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引き技から応じ技が決まらない|マイケル45度の前傾姿勢

このVoicy投稿は2025年12月27日voicyの音源の内容をもとに作成したものです。

目次

お子さんの「引き技のあと、次が続かない」悩みはありませんか?

引き技は打てるのに、その後の応じ技が全然決まらない…

打ったあとピタッと止まって、前に出ようとしても一歩目が遅い…

稽古を見に行くたびに、こう思ったことはありませんか。

これ、本当に多くのお子さんが抱えている悩みです。私自身、全国で稽古会をさせていただく中で、小学生から中学生まで、ほぼ全員がこの『引き技のあと、止まってしまう』課題にぶつかります。

実はこの問題、お子さんの技術や才能の話ではありません。

「ある一つの姿勢」を知っているかどうか、ただそれだけで驚くほど劇的に変わります。

今回は、先日新潟で中学生50名、小学生17名の講演・稽古会をさせていただいた際に、私が実際に伝えて手応えのあった指導内容を、そのままお伝えしていきます。

問題の本質|「止まる」のではなく「止められない」

引き技のあと前に出られないのは、「止まろうとしているから」ではありません。体の仕組み上、そもそも“前に出られない姿勢”で止まってしまっているのが本当の原因です。

だから一歩目が遅い。
だから応じ技が決まらない。

問題は「止まり方が下手」なのではなく、そもそも“止まろうとしている”こと自体なのです。

引き技のあと前に出られない3つの原因

私がこれまで全国で指導してきた中で、お子さんが前に出られない原因は、ほぼ以下の3つに集約されます。

原因①|体がまっすぐ立ったままになっている

引き技を打ったあと、多くのお子さんは胸を張って、背筋をピンと伸ばした状態で残っています。

一見きれいな姿勢。でもこれこそが最大の罠です。

まっすぐな姿勢のまま後ろに下がる力をかけると、後ろにしか重心が流れません。そこから前に出るには、一度その重心を“切り返す”必要があり、ここで必ず時間のロスが生まれます。

→ “きれいな姿勢”が、一歩目の遅れを生んでいる。

原因②|「引き技」と「応じ技」を別の動作と考えている

2つ目の原因は、意識の問題です。

「引いてから、打つ」——この“てから”が入った瞬間、動作は2つに分かれます。

一度止まる → もう一度動き出す、という2アクション。これでは絶対に間に合いません。

→ 強い選手は、引き技と応じ技を“1つの流れ”として体に覚え込ませている。

原因③|右足が出るイメージがそもそもない

3つ目。これは意外と盲点です。

「引いたあと、前に出なさい」と指導されても、お子さんは「前に出る=足を動かす」と考えます。

でも実際には、足は“動かす”ものではなく、姿勢によって“勝手に出る”ものなんです。

→ 「前に出ろ」と言い続けても、姿勢の作り方を知らないと形だけになる。

解決方法|「マイケルジャクソンになれ」

ここからが本題です。先日の稽古会で、私が小学生たちに伝えた言葉がこれでした。

「引き技を打ったあと、マイケルジャクソンになれ」

マイケルジャクソンのあの有名なポーズ、ご存知ですか?

体を斜め前に、45度の角度で傾けるあの姿勢

引き技を打った直後、体を後ろに残すのではなく、意識的に前かがみ45度に持っていく。そうすると、どうなるか。

人間の体は、前に傾いた瞬間、倒れないように自動的に前の足が出る。これは反射であり、生理現象。

「足を動かそう」と意識しなくても、体を45度に傾けるだけで右足は勝手に一歩前に出る。

あとは残っている左足でトンッと地面を押し出すだけ。引き技のブレーキと応じ技の推進力が、一つの動作の中で同時に生まれる

小学生の指導でこの話をしたとき、先生方からは「大人の私たちにはものすごく刺さった、名言だ」と言っていただけました。

ただ正直、小学生にマイケルジャクソンが伝わったかは、いまだに怪しいところです(笑)。

具体アクション|今日からできる3ステップ練習法

ステップ1|素振りで「45度の前傾」を体に覚え込ませる

まずは素振りの段階で、打ち終わりのポーズを45度にしてみてください。

鏡の前や、壁に斜めに寄りかかるイメージで構いません。正しい角度を体に覚え込ませることが最優先です。

ステップ2|引き技のあと、その場で「マイケル45度」を言わせる

打ち込み稽古で引き技を打ったら、その場で口に出して「マイケル45度」と言わせてみてください。

ふざけているようで、これが効きます。言葉にすると、体が意識するんです。

最初は恥ずかしがりますが、1週間続けると、言わなくても45度が自然に取れるようになります。

ステップ3|連続技を固定メニュー化する

最後に、必ず連続技として練習します。

「引き面を打ったら、止まらずそのまま前に出て、もう一度面」
「引き小手を打ったら、止まらずそのまま前に出て面」

1日の稽古で、最低10本。これを1ヶ月続けると、お子さんの動きは確実に変わります。

まとめ|「必死に伝える」が親子を変える

今回お伝えした「マイケル45度」の話、実は私自身、稽古中に必死に考えた結果、その場で出てきた言葉でした。

「一生懸命伝える」と「必死に伝える」は違います。一生懸命は、丁寧に、正しく伝えようとすること。必死に伝えるとは、この子に届くなら何でもやる、という覚悟です。

お子さんが伸び悩んでいるとき、「正しい指導」だけでは足りないことがあります。

たとえば「マイケルジャクソンになれ」のように、ちょっと外れて聞こえる言葉の方が、子どもの心にスッと入ることがあるんです。

ご家庭でも、ぜひ「この子に届く言葉は何だろう?」と、一緒に考えてみてください。

その姿勢こそが、お子さんの剣道を次の段階へ押し上げる、一番大きな力になります。


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