基本が大事な「本当の理由」|応用との紐付けで練習が楽しくなる

「基本が大事」と言われても、子どもがやる気にならない理由
「基本が大事だよ」——剣道で、何百回も聞く言葉ですよね。でも、お子さんに同じことを言っても、なかなかやる気にならない。そんな経験はありませんか?
先日、大人の方を個別指導させていただいて、改めて気づいたことがあります。それは「基本と応用を”紐付ける”と、基本の練習が一気に楽しくなる」ということ。今日は、お子さんが自分から基本に取り組みたくなる伝え方をお話しします。
大人の指導で見えた「積み上げてきたものでしか戦えない」
僕の個別指導は小中学生がメインですが、大人の方やリバ剣(剣道に復帰した方)も受け付けています。先日、大人の方を2時間みっちり指導して——正直、僕も体力的にかなりきつかったです(笑)。7月の全日本選手権予選に向けて、大人と稽古する時間を増やさないと、と感じました。
そこで気づいたのが、小中学生のすごさです。子どもは筋力が伸び盛りで、「こういう感覚で打ってね」と体で伝えると、筋力でカバーしてどんどん吸収していく。一方、大人の方は——
頭では「こう動けばいい」と分かっている。でも、体がついてこない。遠くに飛べない、重心の落とし方が分からない、竹刀の振りが間に合わない。大人になると、その時点で”積み上げてきたもの”でしか戦えなくなる——だからこそ、土台となる基本がいかに大事かを痛感しました。

「いきなり応用」は、できなくて当たり前
たとえば、基本の面打ち・小手打ちなら、大人の方もそれなりのスピードで打てます。でも、僕がよく使う回して面、面フェイント面、担ぎ面からの小手などを「同じスピードでやってください」と言うと、途端に難しくなる。
組み立て方も、ストレートが大事なことも、頭では分かっている。でも、いきなり応用をやろうとすると、できない。これは大人も子どもも同じです。じゃあ、どう伝えるか。ここに、指導の鍵があります。
鍵は「最終的になりたい姿(応用)」を先に見せること
僕が大事にしているのは、「最終的になりたい姿=応用」を先に見せてあげることです。
「出鼻面をもっと遠くに飛ばしたい」「返し胴で、返してから打つまでを速くしたい」——そんなゴールの姿を見せる。その上で「でも今、この動きはできないよね。だから基本打ちが大事。基本動作を速くすることが大事なんだよ」と伝える。
誤解しないでほしいのですが、基本は本当に大事です。僕は「基本が大事じゃない」と一度も言ったことがありません。基本動作がスムーズにできて初めて、応用でも同じ動きができる。でも、基本だけをずっとやらされても、何のためにやっているか分からないと、楽しさは生まれないんです。
「できない応用 → 基本に戻る」を紐付ける
うちの子、型の練習を「つまらない」と言うんです…
その気持ち、よく分かります。正直、僕も「1年間ずっと型だけやれ」と言われたら、嫌になってしまうかもしれません(笑)。でも、こう紐付けると変わります。
- 応用(小手返し面など)を練習する → うまく返せない
- じゃあ、日本剣道形の該当する動き(手首の返し方など)を何回も練習する
- また応用に戻る → まだできない → また基本に戻る
- 「これができないから、この基本が大切なんだ」とつながる
「この応用ができないのは、この基本が足りないから」——こう紐付くと、基本の練習にも気持ちが湧き、モチベーションが上がるんです。返し技・抜き胴・すり上げ面など、応用には縦に振るだけではない”基本動作の応用”が含まれている。応用ができないとき、足だけ・手だけ、と基本に立ち返る。これが「紐付け作業」です。
最後は「体に染み付くまでの反復」
そして、何より大事だと改めて感じたのが——体に染み付くまで反復練習することです。
体や竹刀を自由自在に動かせる土台がないと、初めての動きは身につきません。実は今回、僕自身も返し胴が苦手で、何度も足を打たれて、足がちぎれそうになりました(笑)。でも、これも小学生が初めての技を、当たるようになるまで何発も反復するのと同じ。基本動作の徹底こそが、応用への一番の近道なんです。

個別指導・講演会
日本一9回が、その場で癖を見つけて、その場で直す。
マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。
- 日本一9回の経験をそのまま共有(同じ壁は必ず通ってきた)
- 道場・学校・ご家庭の個人稽古、いずれも対応可能
- 初回ヒアリング無料。まずは現状を聞かせてください
※道場・学校単位での講演会・稽古会のご依頼もこちらから承っています。
まとめ:基本と応用は「行き来」させる
ただ応用を教えるだけだと、基礎動作・基礎筋力がなくて、うまくできない。そんな時は、基本に立ち返り、反復し、また応用に持っていく。できなければ、また基本に戻る。この行き来=紐付けが、本当に大事です。
お子さんが「基本はつまらない」と言ったら、ぜひ「この技ができるようになるための基本だよ」と、ゴールとつなげてあげてください。意味が分かった瞬間、基本の練習は”やらされるもの”から”やりたいもの”に変わります。一緒に、楽しく反復していきましょう。
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