「わかってるのにやらない」不思議|石からスポンジへ、子どものマインドを変える方法

「試合で勝ちたい」のに、素振りしない子。この謎に答えます
先日、長崎で120名規模の大規模講演会に呼んでいただきました。そこで僕は、衝撃的な事実に直面しました。
「試合で勝ちたい人?」→ほぼ全員が手を挙げる
「毎日素振りをしている人?」→ほとんど手が挙がらない
この「わかっているのにやらない」現象——これは剣道に限らず、勉強・仕事・人生のあらゆる場面で起きています。
今日は、なぜ人は「わかっていてもやらない」のか、そしてどうすれば「やる人」になれるのか、お伝えします。

個別指導・講演会
日本一9回が、その場で癖を見つけて、その場で直す。
マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。
- 日本一9回の経験をそのまま共有(同じ壁は必ず通ってきた)
- 道場・学校・ご家庭の個人稽古、いずれも対応可能
- 初回ヒアリング無料。まずは現状を聞かせてください
※道場・学校単位での講演会・稽古会のご依頼もこちらから承っています。
「わかっていてもやらない」は全員に起きる現象
「素振りをすれば振りの速さが上がる。速くなれば打突力(圧力)も上がる。結果、試合で勝てる可能性が上がる」——これを否定する人はいません。頭では100%わかっている。でも、やらない。
わかっているのに、なぜできないんでしょうか?
これは剣道だけの現象じゃありません。
僕自身もそうです。「剣道界を変えたい」と思っていても、動画を作らなければ情報は伝わらない。一人でも多くに伝えたいのに、午後をダラダラ過ごせば何も伝わらない。これは人間の普遍的な問題なんです。

原因は「マインドセット」——考え方が変わらないと行動は変わらない
行動を変えるには、まず考え方(マインドセット)を変える必要があります。「強くなりたい」は願望、「強くなるには素振りが必要」は知識。でも行動までつなぐには「マインドセット」が要るんです。これは本を書くなら絶対に入れたい、と思うくらい大事な話です。
長崎の講演会で、僕が「この子、打つと怖いな」と感じた子がいました。全国3位まで行くような子。その子は、「自分でどうしたら強くなれるかを考え、きつい稽古を乗り越えてきた」マインドが完成していた。
一方、「素振り大変そう」「筋肉痛嫌だ」と感じている子は、どれだけ僕が熱く語っても響かない。マインドセットが整っていない状態では、情報が入らないんです。逆に彪進会のように「本気で強くなりたい30名」が集まると、「なるほど、そういう考え方でやらないと強くなれないのか」とマインドがすぐ入っていきます。
「聞く姿勢」が整うと、全てが変わる
マインドセットを整える鍵は、「聞く姿勢」です。これを体感してもらうために、先日の彪進杯では、あえてこう伝えました。
「今日は、初めて会った人にアドバイスをしないでください」と。
なぜなら、初対面の相手に「お前、こうしろよ」と言われても、「なんでお前に言われなきゃ」と反発が生まれるから。アドバイスは正しくても、耳を素通りしてしまうんです。代わりにお願いしたのが、この2ステップでした。
- まず相手の良いところを見つけて褒める(「その面打ち、めちゃくちゃいいね!」)
- その上で聞く(「その小手、どういう意識で打ってるの?どんな練習してるの?」)
褒められた相手は気持ちよくなり、「ありがとう、こういう意識でやってるよ」と教えたくなる。そして聞いた側は、自分から「すごいね、どうやって?」と聞く姿勢になっている。双方が、学びを受け取れる状態に変わるんです。
人は「教えて」と思っていない時に言われても、アドバイスが耳を素通りする。自分から「教えて」と聞いた瞬間に、スポンジのように吸収が始まる。聞く姿勢を作ってから初めて、学びが定着するんです。
梶谷彪雅
これは石とスポンジの違いです。硬い石のマインドでは、どれだけ水をかけても弾いてしまう。スポンジになった瞬間、情報がぐんぐん染み込んでいく。
| 石のマインド | スポンジのマインド | |
|---|---|---|
| 姿勢 | 自分を変えたくない(自我) | 良いところを盗もうとする |
| アドバイス | 耳を素通りする | すんなり吸収する |
| 結果 | わかっていてもやらない | 考え方→行動が変わる |
保護者・指導者は「聞く姿勢」を作るのが仕事
子どもに「聞く姿勢を持て」と言っても、伝わらないんです…
そうですよね。子どもに直接「聞く姿勢を持て」と言っても、抽象的すぎて伝わりません。むしろ、毎日近くにいる先生が同じ話を繰り返すと「またその話かよ」となって、逆に聞く姿勢が削がれてしまう。ここが指導の一番難しいところです。
だからこそ、指導者・保護者の仕事は「子どもが自然に聞きたくなるきっかけ」を作ることです。
例えば——楽しいしっぽ取りをさせて「なぜ楽しかったのか」を考えさせる。目標設定会を開いて、イチロー選手や大谷翔平選手の「強くなる考え方」の動画を見せる。このVoicyを流して「梶谷はこう言ってるけど、みんなはどう思う?」と感想を書かせる。子ども自身が「強くなりたい」「どうしたらいい?」と自分から聞きたくなる瞬間を作るのが、指導者の最大の仕事です。
そして感想を書かせると、理解している子としていない子がはっきり分かれます。本気の子は「自分はこう変える」と具体的に書く。なんとなく聞いている子は「面白かったです」「勉強になりました」と薄い回答になる。理解度で分けて、届いていない子には別のアプローチをする——これが指導者の腕の見せどころです。
今日からできる3つの一歩
「素振りをしないと、試合で打ち負ける」「予習をしないと、授業でついていけない」——やらないことの未来までセットで想像する。これだけで行動に繋がりやすくなります。
完璧じゃなくていい。3分だけ素振りをする、1ページだけ勉強する。この小さな「やった」が、マインドセットを変える第一歩です。
マインドは周りから伝染します。彪進会のような「本気で強くなりたい30人が集まる場」に身を置くだけで、マインドは変わる。環境は最強の教師です。
まとめ:技術より、マインド。これが本質です
技術より、考え方の方が大事なんですね…
その通りです。技術は「マインドが整った人」だけが身につけられるもの。どれだけ素晴らしい動画を見ても、どれだけ素晴らしい先生に習っても、聞く姿勢=スポンジ状態がなければ、何も吸収されません。
「わかっているのにやらない」を卒業する第一歩は、自分のマインドが石なのかスポンジなのかを確認することから。今日、お子さんと一緒に話してみてください。
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日本一9回が、その場で癖を見つけて、その場で直す。
マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。
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