仕組み化は当たり前の中にある|全国制覇手ぬぐい発送で気づいた経営の本質

「3回チェックしたのに、なぜミスが起きるんだろう」「同じ作業を繰り返しているのに、いつも漏れが出る」――こんな経験、心当たりはありませんか?
今、全国制覇手ぬぐいの発送作業を、僕自身が一枚一枚やっています。総数約120枚。3回確認した上でミスを出したのが、つい先日のことです。
この出来事を通して痛感したのが、「仕組みを作るのは簡単なようで、本当に難しい」という現実。今日はこの本音と、仕組み化の落とし穴について書いていきます。
今回の記事で受け取れることは下記のとおりです。
- 3回チェックしてもミスが起きる人間の限界
- 仕組み化の答えが見つかるまでに1週間以上かかった理由
- 「進捗が見える作業」が好きすぎて、仕組み化を後回しにする罠
- 剣道に置き換えた仕組み化の本質
これまで「発送業務」をやったことがなかった
正直に告白します。僕、商品の発送業務をやるのは今回が初めてでした。これまでの梶谷の事業構造は、こうなっていました。
| 商品 | 制作 | 梱包・発送 |
|---|---|---|
| 彪雅シリーズ竹刀(姶良の竹刀屋さん) | 職人さん | 職人さん |
| 彪雅竹刀(東山堂さん) | 東山堂さん | 東山堂さん |
| 全国制覇手ぬぐい(今回) | 注染工房さん | 梶谷自身 |
今までは制作・梱包・発送を全部パートナーさんにお願いしていたので、僕が直接「お客様に届ける作業」に手を出すのは初めて。これが想像の10倍大変でした。
今回の注文は約80名から、合計約120枚。1枚1枚住所を確認して、注文内容を確認して、封筒に入れて、テープで閉じて――この単純作業がもう、本当に時間を吸い取っていきます。
3回チェックしてもミスが起きた話
ここからが本題です。1回目の発送で、僕はやらかしました。
3段階のチェック体制
ミスが怖かったので、僕は最初から3回チェックする体制を作りました。
- チェック①:封筒に入れる前に「誰から何枚の注文か」を1枚ずつ確認
- チェック②:封筒に入れる作業をしながら、その都度内容を確認
- チェック③:テープで閉じる前に、もう一度内容を確認
これだけ多重チェックをすれば、ミスは起きないはず――そう思っていました。
それでも起きてしまったミス
でも、起きました。黄色1枚+白2枚(合計3枚)のご注文に対して、黄色1枚+白1枚(合計2枚)しか入れていなかったんです。3回チェックしたのに、白2枚のところを見逃した。
3回チェックしてもミスが起きる――これって、もう「人間がこの作業をやらない方がいい」というサインですよね。仕組み化が必要なタイミングです。
細かい作業が苦手な人間の現実
Voicyを聞いてくださっている方はご存知だと思いますが、僕はとにかく注意力不足で、細かい作業が大の苦手です。財布もよく失くしますし、保育園の遠足では子どもより自分の方が周りが見えていません。
こういう自覚があるからこそ、「自分が向いていない作業を、自分の意思の力で乗り切ろうとしない」ことが大事です。自覚→仕組み化、この順番がすべて。
1週間かかった「仕組み化のヒント」
ここから先は、僕がとても恥ずかしい話をします。
BASEのプラットフォームから注文情報を出したい
誰かに発送作業を任せるためには、注文情報を共有する必要があります。今使っているのはBASEというネットショップ。でも、これにはこんなハードルがありました。
- 2段階認証でログインに毎回手間がかかる
- パソコンに不慣れな方には、画面の操作が難しい
- 注文ごとに必要情報を抜き出して、見やすく整理する必要がある
「誰かに任せたい」のに、「任せる仕組みがない」。これをどう解決するか――1週間以上、ずっと考えていました。
そして気づいた「納品書」という当たり前の答え
BASEを調べていると、「納品書」という機能がありました。誰から何の注文が入って、どこの住所に送るのか――これを一括で出力できる。これだ!と。
よく考えたら、AmazonでもRakutenでも、商品が届くと必ず「納品書」が入っていますよね。あれは、梱包スタッフさんが何を入れるかを把握するための仕組みだったんです。
Amazonの社長が一個一個梱包しているわけがない。納品書という1枚の紙が、社長を作業から解放している。当たり前すぎて、僕は完全に見落としていました。
AIに聞けば一瞬で出る答えだった
恥ずかしいことに、この「納品書」の答えは、AIに「BASEで発送業務を効率化したい」と質問すれば、一瞬で返ってきたはずなんです。
でも僕は、AIをデザインやLP制作に使うことばかり考えていて、「単純作業の効率化」に使うという発想がすっぽり抜けていました。道具は持っているのに、使う先を間違えていた。これも大きな反省です。

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「進捗が見える作業」が好きすぎる、という落とし穴
もう一つ、自己分析として書いておきたいことがあります。
正直に言うと、僕は手ぬぐいを1枚ずつ梱包する作業が嫌いじゃないんです。むしろ、ちょっと楽しい。
「やればやるだけ進む」中毒性
| 作業の種類 | 進捗の見え方 | 気持ち |
|---|---|---|
| 手ぬぐい梱包 | 1枚梱包=確実に1枚分前進 | 達成感がある、気持ちいい |
| ブログ記事執筆 | 1日書いても完成しないこともある | 進んでる感が薄い |
| チラシのデザイン修正 | 3日かけても結局やり直し | 1週間ほぼゼロ進捗 |
1個やれば1個前に進む、目に見える達成感がある。これは人間の脳が報酬を感じやすい設計になっていて、ある意味中毒性があります。
だから、「自分にしかできない仕事」より「自分でなくてもできる作業」に脳が引き寄せられてしまう。これが経営者にとって最大の落とし穴です。気をつけないと、本当に大事な仕事に手が回らなくなります。
剣道で言う「素振り中毒」と同じ構造
これ、剣道に置き換えるとよくわかります。
素振りは、振った数だけ確実にカウントが進みます。1000本振ったら1000本の達成感。頭を使わなくても、進捗が見える。だから素振り中心の稽古で安心してしまう人が多いんです。
でも本当に強くなる人は、素振りだけじゃなく「自分の弱点をどう克服するか」「次の試合でどう勝つか」という、進捗が見えにくい思考作業にも時間を使います。経営も剣道も、構造は完全に同じです。
「達成感がある作業」に逃げていないか?――これを毎日自分に問いかけ続けるのが、上達と成長の鍵だと思います。
仕組み化を進める3つのコツ
今回の失敗から、僕なりに整理した「仕組み化のコツ」です。
- 「3回チェックしてもミスが出る」作業は、人間でやらない
- 「達成感のある作業」に逃げそうな時こそ、仕組み化を先に進める
- AIや既存ツールを「日常の単純作業」に使う発想を持つ
特に③は大事で、AIをデザイン・文章作成・アプリ開発みたいな派手な用途だけに使うのはもったいない。「これって自動化できないかな?」を毎日問い続けると、生産性が一気に変わります。
今日からあなたができる3つの小さな一歩
まとめ:仕組み化の本質は「自分を信用しない」こと
本記事の要点を整理します。
- 3回チェックしてもミスが起きるなら、その作業は人間がやらないほうがいい
- 仕組み化の答えは、意外と当たり前の場所に転がっている(納品書)
- AIをデザインだけでなく日常の単純作業の効率化にも使う
- 「進捗が見える作業」は中毒性がある。脳の報酬構造を理解する
- 素振り中毒と経営者の単純作業中毒は、同じ構造
- 仕組み化の本質は「自分の意思や記憶力を信用しない」こと
剣道で言う「人間形成の道」には、自分の弱さと向き合うことも含まれます。「自分は注意力不足だ」「自分はミスをする」と認めて、その上で仕組みで自分を守る――これも立派な修行だと、今回の手ぬぐい発送業務で改めて学びました。
彪雅剣道合同会社を大きくして、いつかは大規模な剣道大会の運営・プロチームの立ち上げまで進めていきたい。そのためには、僕一人ではなく仕組みと仲間で動ける会社にしていく必要があります。
全国制覇手ぬぐいは、ただの手ぬぐいではありません。これを手にして、毎日モチベーションを上げて、強くなった人が日本一の剣士になる――この未来を、本気で作っていきたいと思っています。応援、よろしくお願いします。








