引き技は「崩す・止める」が9割|一本にならない理由と練習ステップ

引き技が「一本にならない」お子さん、こうなっていませんか?
強く打てている。声も出ている。踏み込みもいい。それなのに、引き技がなかなか一本にならない——。
実はこれ、「崩す」「止める」が抜けているのが原因かもしれません。今日は、引き技を一本にするために一番大事な「相手との距離の作り方」について、お伝えします。
引き技と前技、決定的に違うのは「距離」
引き技には、打突力・踏み込み・声・キレのある反発など、前技と共通する大事な要素がたくさんあります。でも、前技と決定的に違うのが「相手と距離を取ること」なんです。
| 技 | 距離の作り方 |
|---|---|
| 前技(小手など) | 相手に寄っていくスピードが大事 |
| 返し胴 | 打って切り抜け、相手と離れる |
| 引き技 | 打った後、相手と距離を取る |
どれだけ強い打突でも、大きな声でも、キレのある打ち方でも——その場で打って止まってしまうと、引き技は一本になりづらい。これが引き技の特徴です。
しかも、普通に打つと相手は警戒して前に来てしまう。間合いを詰められ、距離が取れず、結果的に一本にならない。だからこそ、今日のタイトルの通り「相手を崩す」「相手を止める」動作が、決定的に重要なんです。

崩し方は「物理」と「タイミング」の2種類
相手を崩す・止める方法は、大きく2つあります。
- ①物理的に崩す:相手の首元を崩して引き面・引き胴(体を物理的に崩す)
- ②意表を突く:相手が下がろうとする瞬間/ドキッとさせて”ホッとした”瞬間を狙う
人間は、危ないと思って前に近寄った後は、ホッとしやすい。その心理の隙を突くのが②です。自分はどちらが得意か——それを知っておくと、引き技の精度が一気に上がります。
つばぜり合いの「押す」は、崩すより”止める”
つばぜり合いの中で「押す」動作にも、コツがあります。僕は、相手を押し出したり押し下げたりするのではなく、「止める」意識で押しています。
イメージは——みぞおちを急に殴られたら「ウッ」となる、あの感覚。つばぜり合いの中から、相手のみぞおちを急に突くように、一瞬だけ体を硬直させる。押し出すのではなく、動きを止める。この一瞬の硬直が、引き技で距離を取るチャンスを生むんです。
なぜ「打ち気が見えて寄られる」人が多いのか
うちの子、引き技を打とうとすると、いつも相手に詰められてしまうんです…
本当に多いパターンです。「打ちたい」という気持ちが顔や構えに出てしまい、相手に警戒されて間合いを詰められる。あるいは、自分が下がりながら打ってしまって、一本に見えない。
稽古会でも、オンラインの個別指導でも、メンバーシップの試合分析でも——引き技を見ると、ほとんどの人がこうなっています。せっかく打突力も踏み込みもあるのに、「崩す・止める」が抜けているせいで一本にならない。本当にもったいないんです。
今日からできる、引き技の練習ステップ
一番取り組みやすいのが、首元を崩す「首刈り」から引き技につなげること。過去に崩しを解説した講演会動画もあるので、それを見ながら研究してみてください。
みぞおちを突くイメージで一瞬止めてから、引き面へ。物理的な崩しに慣れてきたら、次の段階へ進みます。
相手が下がる瞬間、崩れる瞬間、ホッとした瞬間を狙う。引き技は「相手が止まる・下がろうとする・崩れる瞬間」を狙う——これを意識するだけで、かなり変わります。
ちなみに、どちらが向いているかは体格によっても変わります。体格が大きい人はパワーで崩す方が有効ですし、パワーがあっても繊細な技が得意な人もいます。「自分はどっちが得意か」を分析することも、上達の近道です。

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まとめ:引き技は「崩す・止める」で一本になる
引き技で一番伝えたいのは、これだけです。「相手が止まる瞬間・下がろうとする瞬間・崩れる瞬間を狙う」。打突力や踏み込みは、その土台があって初めて一本になります。
そして、自分の課題が分からないと、改善のしようがありません。「トレーニングしています」と言っても、その方向が間違っていたら意味がない。自分の今足りないところを明確にして、具体的にどう直すかを見つける——ここが、伸びる人と伸び悩む人の分かれ道です。
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