「すごいね」が子どもの伸びしろを止める|内発的動機を育てる声かけの型

「すごいね!」が、お子さんの伸びしろを止めているかもしれません
テストで90点を取ってきた。稽古でいい一本が打てた。絵が上手く描けた。
そんな時、つい「すごいね!」「やるじゃん!」と反射的に返してしまっていませんか?
実はこの何気ない一言が、お子さんの「自分で考える力」を少しずつ削っているかもしれないんです。
私自身もこの話をしていて、ハッと気づかされました。自分が小さい頃から完全に「外発的動機」で育ってきたことに。今日は、お子さんの内発的動機(自分で動き出す力)を育てる声かけの方法を、具体的にお伝えします。

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マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。
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- 初回ヒアリング無料。まずは現状を聞かせてください
※道場・学校単位での講演会・稽古会のご依頼もこちらから承っています。
外発的動機と内発的動機、何が違うのか?
ここで用語を整理させてください。
外発的動機とは、外から与えられる報酬や罰によって動くこと。ボーナス、昇進、褒め言葉、あるいは「怒られたくないから動く」もこれに含まれます。いわば「飴と鞭」です。
内発的動機とは、自分の内側から湧き出る興味・関心・達成感で動くこと。「これ面白いからもっとやりたい」「自分で成長を感じるから続ける」という動き方です。
| 外発的動機 | 内発的動機 | |
|---|---|---|
| きっかけ | 報酬・罰(飴と鞭) | 興味・探求心・達成感 |
| 持続性 | 短期的(報酬が消えると止まる) | 長続きする |
| 育つ力 | — | 創造性・主体性が高まる |
| 例 | ゲームのために素振りする | 勝ちたくて自分から研究する |
どちらが悪いというわけではありません。ただ、ずっと外発的動機だけで育つと、報酬がなくなった瞬間に全部止まってしまう——ここが怖いんです。
私自身、外発的動機のかたまりでした
少し私の話をさせてください。小学校時代、ゲームをするためには素振り1000本。休みの日は3000本振らないとゲーム機に触れませんでした。
試合で勝つと、祖母から1万円もらえました。その1万円でまた新しいゲームを買う。これが私の子供時代のルーティンでした。
中学・高校でも「成果を残さないと行きたい高校に行けない」「成果を残さないと授業料免除にならない」と言われ続けました。私にとって剣道は、欲しいものを手に入れるための「手段」だったんです。
自分で試合ビデオを見て研究しろと言われても、寝ながら見るくらい興味がなかった。でも、「日本一になりたい」と自分で本気で思えた時だけ、急に研究が楽しくなった。そこからグッと伸びました。あの時の自分は、初めて内発的動機で動けていたんだと思います。
話しながら気づいた、僕の本音
そして、この放送を話しながら、ハッと気づいたことがあります。
今、僕がプロ剣道チームや大きな大会を作りたいと思っているのも——実はこの「外発的動機」の延長なのかもしれない、と。
剣道は、どれだけ結果を残しても、プロ野球やサッカーのように生活できるお金は得られません。得られるのは「名誉」。警察官や教員になれば安定した公務員収入はあるけれど、それは“剣道で食べる”とは違う。僕はずっと「報酬のために剣道という手段を取ってきた」人間でした。でも、その過程で——剣道を、本気で好きになってしまったんです。
だから今は、剣道の魅力を伝えながら、「剣道で生きていける世界」を作ろうとしている。これは外発的動機の延長であると同時に、挑戦そのものにワクワクする内発的動機にもなっている。だからこそ、今はモチベーションがずっと続くんだと思います。
「すごいね」が伸びしろを止める3つの理由
理由①:評価の主語が「親」になる
「すごいね!」と言った瞬間、お子さんの中で評価者が「お母さん・お父さん」に固定されます。「親が喜んでくれる=正解」という回路ができると、お子さんは親の顔色を見ながら行動するようになります。
これは一見「素直な子」に見えますが、大人になった時に「自分がどうしたいかわからない」という大きな壁になって返ってきます。
理由②:子どもの自己評価を上書きしてしまう
90点……悔しい。もっといけたはずなのに。
お子さんがこう思っているかもしれない瞬間に、親が「すごいね!よく頑張った!」と返すと、「悔しい」という貴重な感情が上書きされてしまうんです。
その悔しさこそが、次に100点を取るための最大のエネルギー源だったのに。これは剣道で一本取られた時の悔しさも全く同じ構造です。
理由③:「次どうするか」が消える
「すごいね!」で会話が終わると、お子さんの思考もそこで止まります。でも、もし親が「自分としてはどう思ったの?」と返したら?
「ここは上手くいったけど、この部分は詰められたと思う」と、お子さんの中で次の一歩が自然に生まれます。質問一つで、思考の深さが変わるんです。
内発的動機を育てる「声かけ」の型
じゃあ、どう声をかければいいんでしょう?褒めちゃダメなんですか?
褒めてはいけない、ということではありません。褒める前に「聞く」を入れるだけでいいんです。
子どもが結果を持ってきた時、反射的に「すごいね」と言う前に、一拍置いて「自分としてはどう思ったの?」と聞いてあげてください。たったこれだけで、会話の主語が「親」から「子ども自身」に戻ります。
お子さんが絵を見せてきた時も同じです。「きれいだね」で終わらせず、「どこがポイントなの?」と聞き返す。
すると、「ここのピンクを一生懸命塗ったのが自慢」と返ってきたりします。そこで「確かにそこ綺麗だね。考えて描いたんだね」と共感すれば、お子さんの中で「自分で考えたことが認められた」という内発的な達成感が育ちます。まず自分で自分を評価している——この順番が大事なんです。
もちろん、全部をこの形で返す必要はありません。大事なのは、「すべてが”褒めてもらうため”にならないように、自ら動く回路を残してあげる」こと。剣道の稽古後も同じで、「今日はどうだった?」「自分としては何ができて、何ができなかった?」——この問いかけが、お子さんを「自分の稽古の主人公」にしてくれます。

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日本一9回が、その場で癖を見つけて、その場で直す。
マンツーマン、または最大3名の少人数で、実際に竹刀を交えて稽古できます。動画や言葉では届かない”手元の違和感”を、1回の稽古で1つ以上持ち帰ってもらう。これが個別指導の一番の価値です。
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※道場・学校単位での講演会・稽古会のご依頼もこちらから承っています。
今日からできる3つの一歩
結果を持って帰ってきた瞬間、グッとこらえて先に質問する。最初は違和感があって当然です。でも1週間続けると、お子さんの方から「今日のここは自分的に良かった」と話してくるようになります。
「勝ったからすごい」ではなく、「毎日素振り続けてたもんね」と過程を言葉にする。これは結果が出なかった日にこそ効きます。負けた日に「今日ここまで粘れたのは、毎朝の素振りがあったからだよね」と過程を肯定すれば、結果に振り回されず続ける力が育ちます。
稽古後、試合後、テスト後。会話の最後に「じゃあ次どうしたい?」と一言添える。「親に褒められるため」ではなく「自分で決めた次の一歩」に向かう子は、自動的に伸びていきます。
まとめ:外発的に始まっていい。ただし、内発的に育ててあげたい
誤解のないようにお伝えすると、外発的動機が悪いわけではありません。私自身、小学生の頃はゲームや1万円が原動力でした。最初のきっかけは、外発的でも全く問題ないんです。
ただ、そこからどこかのタイミングで「自分でやりたい」に変わらないと、報酬がなくなった瞬間に燃え尽きてしまう。その変化のスイッチが、日々の声かけです。
「すごいね」の前に「どう思ったの?」。結果ではなく過程に触れる。最後に「次どうしたい?」。この3つを意識するだけで、お子さんは少しずつ、自分の人生の操縦桿を握り始めます。
僕自身、外発的動機で育った人間だからこそ、わが子には同じ道をそのままなぞらせたくない——そう強く意識しながら、毎日子どもと向き合っています。
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